準決勝で健大高崎を破った後、決勝でも智弁和歌山を相手に奮闘を見せ、最終的には栄冠を掴んだ横浜の陰に隠れてしまったものの、その健闘ぶりは注目に値します
特に、遅球を駆使した変則左腕エース、石戸颯汰の活躍が際立っていました
浦和実は創立50周年を迎えた学校で、今回の選抜大会出場は春夏通じ初の甲子園進出を果たしたことになります
この高校は、過去にプロ野球選手も輩出しており、地域の強豪校としての地位を築いていましたが、近年ではなかなか結果が出ず苦しんでいました
しかし、昨秋の関東大会で横浜に接近戦を展開したことで、選抜での躍進が期待されました
石戸颯汰投手は、120キロ前後のストレートとともに、ドロップするカーブの組み合わせで打者のタイミングを外すピッチングスタイルを持っています
一般的には、高校生は速球に対する対策は万全でも、このような遅球に対応する経験は少ないため、石戸投手の独自のスタイルは非常に効果的でした
ピッチングの極意は「タイミングを外すこと」であると述べられることがありますが、石戸はこの原理を見事に体現しました
その結果、選抜後にはU-18代表候補にも選出され、今後の活躍が期待されています
また、彼の変則フォームは注目され、「星野伸之2世」との声もちらほら聞かれますが、筆者はむしろ1978年の甲子園を沸かせた高松直志投手を思い出すとの意見を持っています
石戸の独自なスタイルは、過去の名投手とも互いに魅力のある存在となりつつあります
浦和実の健闘が嬉しい知らせです。変則左腕エースの石戸颯汰選手が全国舞台で活躍し、高校野球の新たなトレンドを生み出している兆しが伺えます。高校生らしい若さと独自のピッチングスタイルが、今後のチャンスを拡げることを願っています。
キーワード解説
- 選抜高校野球とは?全国の高校野球チームが春に開催する大会であり、甲子園へ出場するための重要な場となる。
- 変則投手とは?通常と異なる投球フォームを持つ選手で、打者にとってタイミングを外しやすくすることが目的である。
- U-18代表とは?18歳以下の野球選手を対象にした日本代表チームで、国際大会に出場することを目的とする。
- ピッチングの極意とは?打者のタイミングを外すことが最も重要で、それにより投球の効果が高まるという考え方である。