試合は1－1の同点で迎えた延長十二回、1死一、二塁の場面で西川が代打として登場
彼は初球から思い切りスイングを振り下ろし、中越えへの二塁打を放った
この打球は、守備位置を前進させていた中堅手の頭上を越え、フェンスの手前で跳ね返った
新人選手が延長十二回以降に代打でサヨナラ打を打つのは、1992年の広島・町田公二郎以来、実に33年ぶりの快挙である
試合後、西川は「これまでチャンスをつぶしてしまったが、この一打席には強い思いを持って臨んだ」と試合を振り返った
青学大時代には大学日本代表の4番を務めた西川は、開幕から波乱万丈の1カ月半を過ごしている
開幕スタメンとして5試合連続安打を記録したが、急に不調に陥り、4月12日には出場選手登録が抹消される
しかし、ファームにて打率4割超を記録し、29日に再昇格
その後も安打が続いたが「1軍と2軍の違い」を痛感し、5月4日以降は17打席連続で安打なしという厳しい時期が続いた
17日には試合が雨天中止となり、「結果が出ないのは苦しい」との思いを口にしていた
しかし、この日は持ち味の積極性を取り戻し、初球を打って勝利を引き寄せた
監督の吉井も、西川が持つ「攻める気持ち」に期待を寄せ、「ああいう場面で引いてしまう選手が多い中、彼は絶対に前へ進む気持ちが強い」と語った
勝利したもののチームは最下位で借金9を抱えており、今後の進展が期待される
ロッテの西川選手がサヨナラ打を放つことは、チームにとって大きな意味を持ちます。新しい選手が重要な場面で結果を出すことで、他の選手たちにも良い刺激を与えることができます。特に若い選手が成長する過程では、こうした勝ち方が彼らの自信にもつながり、チーム全体の士気を高めることに繋がるでしょう。
キーワード解説
- ドラフト1位とは？：プロ野球において、各チームが高校生や大学生、社会人などの選手を選ぶ「ドラフト」で最初に選ばれた選手のこと。期待の若手選手とされ、更なる成長が注目される。
- サヨナラ打とは？：試合の最後に、得点を入れたことにより相手をリードし、そのまま試合が終わるような打席のこと。特に劇的な展開を生むため、選手やファンにとって特別な意味を持つ。
- 延長戦とは？：試合が規定の時間内に勝負が決まらなかった場合に行われる追加のイニングのこと。プロ野球では9回を終えた時点で同点の場合、延長に突入する。
