ただいま、最下位に苦しんでいる様子だ
一方で、これに反してファンの心情を深く掘り下げた書籍が登場し、話題を集めている
中国研究者で拓殖大学の教授、富坂聰氏が著した新書『人生で残酷なことはドラゴンズに教えられた』が、特に竜党に強い共感を呼んでいる
富坂氏は現代中国を専門にしているジャーナリストであり、その立場を生かして「中日ファンという生き物」の内面について真剣に語っている
著書の中では、「全国的に勝ちを望まれていない」「何もかも中途半端」といった描写があり、これが多くのファンにとってのリアルな思いを代弁している
「なぜドラゴンズの本を?」
富坂氏は「物心がついた頃からドラファンで、その体験を通じて社会に存在する多くの理不尽を学んできた」と述べている彼の記憶に残るエピソードの一つに、高木守道選手が当時のオールスター投票で劣っていたにもかかわらず巨人の土井正三選手に敗れてしまった事例を挙げている
これは民主主義の不完全さを示していると彼は語る
また、名手の宇野勝選手が一つのミスを犯しただけで笑い者にされたことも衝撃的な話だ
広島の山本浩二選手が同様の行動をしてもあまり叩かれなかったことに富坂氏は疑問を呈している
このように、中日という球団が巨人やスター選手という権威の外にいるという事実が、マイノリティの感情や苦痛を引き起こす要因だと彼は推測している
彼は、自らの経験を通じて、同じような苦しみを抱える人々に共感を呼びかけることを目的としている
編集者にこの本の企画を持ちかけたところ、すんなりと通ったことにも喜びを感じ、最終的には『燃えよドラゴンズ!』を歌ったというエピソードも紹介されている
富坂聰氏の新書は、中日ドラゴンズのファンの思いを代弁し、特に球団が抱える不条理や苦しみを鋭く描写しています。中日ファンの心の内を知ることで、他の地域やチームのファンたちにも共通する感情を感じることが可能となるでしょう。スポーツは単なる競技ではなく、人々の生活に根付いた文化でもあると再認識できる作品です。
キーワード解説
- 中日ドラゴンズとは?中日ドラゴンズは、日本のプロ野球チームで、愛知県名古屋市を本拠地としています。この球団は1948年に設立され、数多くのファンに支持されています。
- ファンとは?ファンは、特定のスポーツチームや選手、作品などを熱心に支持する人々のことを指します。彼らは応援をすることでチームや選手の活躍を励ます役割も果たします。
- 民主主義とは?民主主義は、国民が自らの意思で政治を行う仕組みです。選挙を通じて代表者を選び、その代表者が政治を運営します。理想的には、すべての意見が平等に尊重されることが求められます。

