彼の投じる直球は、打者の目の前で浮き上がるように変化するため、「魔球」とも称される
球速は140キロ台中盤であるが、その打者を圧倒する特性はかまぼこ板を使った独特なトレーニングによって磨かれている
前田投手は、2023年に育成ドラフト10位で入団し、先発として7試合に登板し、成績は1勝1敗、防御率2.29と安定した数字を残している
彼は、予定された登板日に向けてキャッチボールやランニングなど、一般的な調整を行うが、その中に一風変わった練習法を取り入れている
その練習法とは、スーパーなどで手に入るかまぼこ板を使用するものである
縦15センチ、横6センチ、厚さ1センチのこの板を横向きに掴み、ボールを投げるように地面に叩きつけるイメージで投げるというものである
こうして投げられた板は、きれいなバックスピンを持ち、狙った通りに低めに飛ぶと同時に、やがて空中で浮き上がる
これにより、前田投手は「伸びのある球を安定して投げられるようになった」と語る
もともとは、スリークオーター気味のフォームで投球していたが、日本文理大学に在学中、コーチの勧めで投球フォームを真上から振り下ろす形に改良した
ソフトバンクに入団後は、小笠原孝二軍投手コーチから「上から投げ下ろす投手にとって、良い練習になる」と指導を受け、かまぼこ板を用いたトレーニングを昨夏から取り入れている
投手がマウンドから投げた球は、重力によって本塁に届くまでに徐々に落下するが、吾郷伸之チーフアナリストは、「前田純投手の直球は、他の投手と比べて重力に逆らうような回転がかかるため、打者にとって浮き上がって見える」と解説している
これにより、前田投手の投球はより打者にとって難しいものとなっている
前田純投手のかまぼこ板を用いたトレーニングは非常にユニークで、他の選手とは異なるアプローチが注目されています。こうした独自の練習法が投手としての成長に繋がり、持ち味である直球の質を向上させることに貢献しています。新しい練習法の導入が選手のパフォーマンスにどのような影響を与えるのか、一層の注目が集まります。
キーワード解説
- 直球とは?
- かまぼこ板とは?
- バックスピンとは?
- スリークオーターとは?
- 無重力効果とは?

