阪神外野手の動きに新庄監督の影響が見える

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
◇交流戦 阪神7―1日本ハム(2025年6月5日 エスコンF)【畑野理之の談々畑】阪神の外野手3人を観察した

投手が投球動作に入るときの構えや動きについて注目が集まっている

たとえば、左翼の森下翔太は投手が足を上げた瞬間に腰をほんの少しかがめてスッと構えていた

一方、中堅の近本光司は両手を膝に当てて、少し静止した姿勢を取っていた

そして右翼の佐藤輝明は、自然に立ったまま体を少し揺らしていた

なぜこのような動きに着目したのかというと、4年前の春を思い出したからだ

新庄剛志氏が21年2月12日に阪神の沖縄・宜野座キャンプを訪れた際、当時の選手たちの構えについて辛辣なコメントをしていた

彼は「手を膝につくなんて、一歩目が出遅れる」と述べ、守備の基本に対する熱い思いを示した

その日の現場には評論家の亀山つとむ氏もいて、新庄氏に同意していた

亀山氏は現役時代に10度のゴールデングラブ賞を受賞した名手であり、その発言は重みのあるものであった

しかし、新庄氏の見解が必ずしも正解ではなく、阪神選手たちの動きにも独自の良さがあることは明らかだ

この日の日本ハムの外野手と比較してみると、中堅の五十幡亮汰はダッシュするような姿勢を取りながら、投球と同時に足を開き、左右どちらにもすぐに動ける姿勢を取っていた

右翼の万波中正は腰をほとんど曲げずに軽やかに立ち、常に小刻みに動いていた

彼らは、捕手や打者の動きから打球方向を推測し、先手を打つ動きを実践している

阪神の筒井壮外野守備走塁コーチは、「うちは自由で、最初の一歩がスムーズにできるように、自分のやりやすいように任せています」と語り、いわゆる正解の『型』が存在しないことを強調した

今年の森下、近本、佐藤輝の外野陣は決して小さくはなく、新庄監督が構築した日本ハムの外野陣にも劣らない力強さがあると感じられる

このニュースで注目されるのは阪神の外野手たちの動きと、その背景にある新庄監督の影響です。選手たちの個性豊かな構えがどのように時代とともに進化しているのか、今後の試合でのパフォーマンスも楽しみです。
キーワード解説

  • ゴールデングラブ賞とは?野球において守備が優れた選手に贈られる賞で、毎年の最優秀守備選手に与えられます。

SNSでもご購読できます。