「西口チルドレン」として知られる若手野手たちが活躍し、長谷川信哉外野手（23）が2回に決勝の勝ち越し左前適時打を放った
昨季は交流戦で4勝14敗と大きく負け越していたが、今季は折り返しとなる9試合を終え、5勝4敗と昨年の勝利数を上回った
これにより、西武は現在6チームが並ぶ2位に位置し、初優勝も視野に入れている
長谷川選手は、前日に届いた特注の「魚雷バット」を使いこなすため、1センチ短く持って打席に立った
このバットは先端が細く、バランスを保つために85センチから86センチに変更したもので、「コンパクトに振れる安心感がいい形でヒットにつながった」と語った
2回1死三塁の場面で、デュプランティエのスライダーに食らいつき、勝ち越しの左前適時打を記録した
それが決勝打となり、その後も連日の逆転勝利に乗る形で西武は打ち勝った
長谷川選手は「初球から積極的にいったことがいい結果につながった」とし、4回には平沼、西川の連続適時打でさらに得点を重ねた
昨年交流戦では阪神に3連敗を喫したが、今回の試合で3試合連続の逆転劇でリベンジを果たした
阪神戦の同一カード3連勝は西武にとって初めてのことだ
長谷川選手が打席で心掛けているのは、ソフトボール日本代表・宇津木麗華監督から受けた教えである
「打者はタイミング
対戦するのは相手投手だけ
データに頼りすぎないこと」との言葉を胸に、彼は試合に挑んでいる
近年、データ解析が進展し、配球やスイング軌道は数値化されているが、目の前の投手との勝負が最も重要であることを再認識したという
開幕戦で1番起用され、時には結果が出ない日もあったが、信じ続けた西口監督も「最近は本当にいいところで打ってくれている」と称賛した
長谷川選手は「情けない成績でも使ってもらっている
勝ちにつながる場面で打つことが恩返しになる」と心境を語り、昨年は交流戦最下位だったが、今季は既に5勝目を挙げている
今後、西武は交流戦首位のソフトバンクに0.5ゲーム差で迫る形となり、優勝争いが激化する中、ファンの期待も高まっている
【満塁ピンチもお見事けん制】 4―1の8回1死満塁、大山を迎えた際の山田選手のけん制球が奏功した
一塁ベースの後ろにいたネビン選手が素早くベースに入り、けん制死に仕留めたことで逆転の芽を摘み取った
場内は阪神ファンのボルテージが最高潮に達していたが、結局無失点に抑えることに成功した
西口監督は「ずっと練習はしてきた
本当にいいところで使ってくれて、よくアウトにしてくれた」と称賛した
西武が阪神戦での逆転勝利は見事であり、特に若手選手の活躍が際立った。長谷川選手の打撃はもちろん、けん制プレーも重要な場面で機能した。また、データに頼らず相手投手との勝負を重視した姿勢が、今後のプレーにどう影響するか注目したい。
キーワード解説
- 交流戦とは？野球のシーズン中に異なるリーグ間で行われる特別な試合で、通常は各チームの引き分けのないシリーズ戦として行われます。
- 決勝打とは？試合の結果を決定づける重要な得点を記録することを指し、逆転劇や試合の流れを変える要素となる得点です。
- けん制球とは？走者がベースを離れた際に、投手が投げるボールで相手をアウトにする狙いを持った球のことです。
