掛布雅之OB会長（70）＝スポーツ報知評論家＝は、チームの充実ぶりを評価する一方で、この日は盗塁を仕掛ける場面に疑問が残ったと指摘
作戦面を含め「あと1点」を奪い切ることが、セ・リーグ再開後の課題と説いた
阪神は交流戦を8勝10敗で終えたが、むしろセ首位の強さを示したと見る
途中の7連敗も、どちらに転んでもおかしくない試合ばかりだった
しかし、「あと1点」が奪えなかったのはリーグ戦再開に向けての反省点となった
最終戦では、走るべき場面と走ってはいけない場面が逆だった
特に注目されるのは、6回2死1塁の佐藤輝の打席での戦略である
2―2から植田が二盗に成功したが、2死一塁は本塁打が生まれやすい状況
相手チームは四球を避けるためにストライク勝負を選ぶ傾向があるため、2死二塁にした場合、相手も大きな勝負を避ける可能性が高い
結果として一ゴロに終わった
掛布氏は、佐藤輝のような打者に対して、「走るな」とのサインを出すことも「4番打者を育てる」ベンチの仕事だと語った
また、1点を追う7回無死1、3塁の場面では、一塁走者の高寺に二盗をさせたかったとも述べている
特に1死からは三塁走者の大山の代走で熊谷を送り、内野の守備態形を見ても、まず二塁に送球してこない状況だった
この局面での攻撃手順に疑問も残り、もったいない展開だったと言える
今回の阪神の試合を通じて、チームの攻撃計画における選択肢の見直しが求められることが明らかになりました。試合運びや選手の起用法が結果に大きく影響することを再認識した試合でした。特に、盗塁や打順に関する判断が攻撃力を左右するポイントであることは、多くのファンにとっても興味深いテーマです。
キーワード解説
- 交流戦とは？：プロ野球のセリーグとパリーグのチームが対戦する特別なリーグ戦のことです。通常のリーグ戦と異なり、チーム同士の実力をより広く試す機会として注目されています。
- 盗塁とは？：走者が相手投手の投球と同時に次の塁に進むことを指します。成功すれば得点のチャンスが広がりますが、リスクも伴います。
- フルカウントとは？：打者が3ストライク、2ボールの状態を指し、次の投球で出る結果がヒットや四球などあらゆる結果に直結する緊迫した場面を意味します。
- セーフティースクイズとは？：走者が本塁を狙う際に、打者がバントを行い、相手の守備をかく乱しながら自分も走者も進塁を図る戦略です。
