それでも、セ・リーグ球団の中で阪神より好成績を出したのは、9勝9敗の広島だけであり、7連敗を喫しても阪神のリーグ首位は揺るがない
27日に敵地・神宮で行われるヤクルト戦からリーグ戦を再開する
元プロ野球選手で現在は野球評論家の野口寿浩氏が、阪神のV奪回に向けたキーポイントを示唆した
交流戦期間中に阪神が直面した大きな衝撃は、右の中継ぎとして24試合に登板し、3セーブ17ホールド、防御率0.36の好成績を記録していた石井大智投手が戦線離脱してしまったことである
6日のオリックス戦で受けた頭部へのライナーによる負傷が原因で、彼は「脳震とう特例措置」により登録を抹消された
さらに、湯浅京己投手も、15日の楽天戦で延長12回にサヨナラ打を浴びた翌日（16日）に登録を抹消されたため、野口氏は「ここにきて右の中継ぎが不足しており、今後のチームの動向に影響を与えるだろう」と指摘している
しかし、ウィークポイントを解消できそうな選手も存在する
野口氏は「来日1年目のネルソンが成長し始めている
ドラフト3位の木下も22日のソフトバンク戦での投球を見て非常に期待が持てる」と述べた
ネルソンはオープン戦での故障から復活し、1軍昇格後の10試合で0勝1敗4ホールド、防御率0.90という好成績を収めている
一方、木下は3試合で防御率3.00であり、ソフトバンク戦では自己最速の157キロを記録し、1イニングを3者凡退に抑える見事な投球を披露した
ホープ前川が復帰、打線の組み換えに注目
「先発投手陣では、伊藤将司がキーマン」と野口氏は強調した今季出遅れた5年目の左腕は今月11日の西武戦で初先発し、7回2/3を無失点という好成績を収めた
18日のロッテ戦でも6回1失点という内容で、初勝利を挙げており、上昇気流に乗っている
しかし、打線には不安材料がある
特に注目される選手である森下選手の調子が下降していることだ
3月・4月には打率.317を記録していたが、5月には.235、6月に入ってからは.205と低迷している
さらに、リーグ3位の打率を持つ中野拓夢内野手が22日に頭部に150キロの速球を受けて交代したことも気がかりなポイントである
そんな中、打撃不振で2軍落ちしていた22歳のホープ・前川右京外野手が今月17日に1軍再昇格を果たした
前川の2軍降格後、佐藤輝明内野手がサードからライトに移動し、森下もライトからレフトへと配置転換されていた
今後の試合では、レギュラー起用を考え、開幕当初のように前川をレフトに配置し、サードに佐藤を戻すのかどうか、藤川球児監督の判断が注目される
リーグ戦再開前、セ・リーグの順位は阪神が首位、DeNAと広島が3.5ゲーム差の2位
巨人は4位で、交流戦中止となった1試合を残しているが、阪神が交流戦を負け越しながらも首位をキープしている状況には、他のセ・リーグの球団も「自分たちも負けが続いていたのに、この差はなんだ」と前向きに捉えていることが可能性を感じさせる
優勝争いの行方にはまだまだ不透明な部分が多い
この記事では、阪神タイガースが交流戦を終えた後のリーグ戦に向けた状況を詳しく報道しています。選手の成長や不安要素について触れられており、特に投手陣の状態が注目されています。また、打順の組み換えについても言及されており、監督の戦略が如何にチームの成績に影響を与えるかが興味深いです。
キーワード解説
- 野口寿浩とは？：プロ野球選手として21年間活躍し、現在は野球評論家として活動している人物。
- 脳震とう特例措置とは？：脳震とうを受けた選手が症状の改善を図るために、一定期間出場登録を抹消される制度。
- 防御率とは？：投手が与えた自責点を投球回数で割った数値で、投手の成績を示す重要な指標の一つ。
- ホールドとは？：リリーフ投手が試合を引き継いで、勝利の可能性を維持したまま登板することを指す。
