7月9日の広島戦では、8回に2点リードの中で3塁走者を抱える厳しい状況で、首位打者のファビアンを見事に空振り三振に仕留めました
試合後、石井は「言葉が適切か分からないけれど、楽しかった」と振り返り、投手としての醍醐味を感じたと語りました
勝負の舞台裏
この試合の8回、2死3塁で迎えたファビアンとの対決は緊張感に満ち溢れていましたリードがあっても1点も与えたくない石井は、冷静に外角を中心に組み立てます
初球はボールとなり、その後も外角寄りの直球を続けてファウルに打たせ、カウントは1-2
4球目のスライダーはボールになり、カウントは2-2
ここで捕手の坂本にアイコンタクトを送り、内角へ投げたい気持ちを伝えたものの、石井は熟考の末、外角への真っすぐを選択しました
内角と外角の使い方
7球目、内角直球を選択した結果はボールでしたが、フルカウントに持ち込み、その後の8球目には外角低めの直球を投げてファウル最終的には9球目の外角低めへのフォークで見事に三振を奪いました
石井はこの勝負を楽しめた理由として、「最大限工夫して、最高の球で三振が取れたから」と説明しました
自己責任の配球理論
石井は捕手とのコミュニケーションを重視しつつも、自らの考えに責任を持つことを大切にしていますこれまでの経験を元に「我慢」の必要性を感じ、その結果が出たと自信を持っています
怪我からの復活
6月6日のオリックス戦では頭部に打球を受け、脳震盪と診断され離脱を余儀なくされましたが、この1ヶ月間は無駄にせず、直球の質を見直して重心位置を調整現在のパフォーマンスに結実しています
「感覚が良くなって、力が伝わった真っすぐが投げられている」と手応えを感じている石井のシーズンは充実しています
石井大智投手のパフォーマンスは、投手としての成熟を感じさせるものであり、特に圧巻だったのはファビアンとの対決です。厳しい状況の中でも冷静さを保ち、自らの判断に基づいた配球を実践する姿勢は、成長を感じさせます。今後の彼のさらなる飛躍に期待が高まります。
キーワード解説
- 無失点とは? 無失点とは、ピッチャーが試合中に相手チームに得点を許さないことを指します。
- 防御率とは? 防御率は、投手が投げたイニングに対して、どれだけの得点を与えたかを数値として示したものです。
- フォークとは? フォークは、投球の一つで、ボールが落ちるように投げる球種で、打者が空振りしやすい特徴があります。
- アイコンタクトとは? アイコンタクトは、言葉を交わさずに目を合わせてコミュニケーションをとることを指します。

