この試合では、チームが見せた打撃の弱さが目立ち、特に6月後半から7月にかけての16試合連続で3得点以下という記録が、カープの苦境を裏付ける形となった
今後、チームの浮上にはどのような方策が必要とされるのか、プロ野球評論家の内田順三氏に意見を伺った
攻撃力の鍵は機動力
内田氏によると、今年のセ・リーグ全体を見ても、阪神以外のチームは攻撃面での不安定さが顕著だという特にカープは、新井監督が打線に試行錯誤を重ねているにもかかわらず、得点力の不足が続いている
チーム全体の打率は0.242とセ・リーグ2位だが、得点力を上げるためには、もう一度機動力をコンセプトに据える必要があると指摘されている
スピード野球の復活
広島カープと言えば、スピードを重視した野球が特徴であり、大盛、小園、二俣、羽月、矢野といった走れる選手がそろっている内田氏は、1番から3番に足のある選手を置くことで、バント、エンドラン、スチールを効果的に活用し、一、安全に走ることを奨励している
こうしたアグレッシブなプレースタイルが、相手にミスを誘発し、得点機会を生むカギになると考えている
外国人選手の影響
さらに、チームの外国人選手にも期待が寄せられている特にファビアン選手は、その能力から相手に恐怖心を与える存在となっており、彼の前に足の速い選手が揃うことで自ずと打線の得点力が向上する可能性がある
内田氏は、役割を明確にし、打撃面での連携を強化することで、チーム全体に変化が出てくるだろうと述べた
また、ただ打つことに集中するのではなく、戦略的に打席に入ることが重要だとし、四球を選ぶ選手の存在が他チームとの違いにも現れていることを指摘した
阪神の選手達が40近くの四球を選んでいることが、得点力の差に繋がっているとされており、カープも見習うべき要素だといえる
パ・リーグでは日本ハムが新庄監督のもとで大胆な戦略を採用し、攻撃力を劇的に高めていることも参考にされるべきだろう
広島カープの現状は非常に厳しい状態で、逆転サヨナラ負けを喫したことがその象徴だと言える。打撃力が低下している状況を打開するために、監督や球団は新たな戦略の見直しが求められている。特に機動力を重視したプレースタイルの復活は、チームの浮上に必要不可欠であると感じた。
キーワード解説
- 借金とは？借金とは、チームが勝った試合数よりも負けた試合数が多いことを指し、特にプロ野球では、シーズン終了後の成績に悪影響を与える。
- 得点力とは？得点力とは、試合中に得点をあげる能力を示し、チームの打撃力や戦略の重要な指標となる。
- 機動力とは？機動力とは、選手が早く走ったり、巧みに進塁する能力を表し、特に野球では得点を上げるために重要な要素となる。
