彼は北海道・北星学園大付高から今季ドラフト4位で入団した大型右腕で、192センチの身長を誇る
しかし、入団1年目の春には腰痛によって故障班入りを余儀なくされ、川崎市のジャイアンツ球場で長いリハビリに励むこととなった
石田は「体が弱いことが原因だったので、まずは再発防止のために体幹トレーニングやフィジカルトレーニングに多くの時間を費やしました」と振り返る
リハビリの期間をプラスに捉え、体を強化することを心掛けて取り組む姿勢には、前向きな精神が感じられる
そんな中、偶然にも大きな出来事が訪れた
5月6日に左肘靱帯を損傷した岡本和真(おかもと かずま)内野手(29)が故障班入りし、石田は約3カ月にわたり、チームの主砲とともに過ごすことになった
リハビリ中には、岡本と並んでランニングをしたり、キャッチボールを行ったりと、貴重な経験を得ることができた
「岡本さんはケガをしているにもかかわらず、明るく接してくださり、リハビリを前向きに取り組むことができました
そのトレーニング中の真剣な表情を見て、僕もそのような選手になりたいと思いました」と石田は岡本との関係も語る
また、石田は岡本に数多くの質問を投げかけ、打者目線でのアドバイスやケガの予防対策について学んだ
「打者にとって打ちづらい投手とはどのような投手なのか
またケガをすることもあった岡本さんからは、サプリメントや栄養素についても知識を得ることができました」と話す
リハビリを乗り越えた石田は、8月に実戦復帰
故障前と比べて体重、筋肉量ともに約3キロ増加し、球速も142キロから147キロへと大幅アップ
彼は「この経験を通じて、自分の投球に力がこもるようになったと実感しています
今の目標は球速150キロで、角度を生かした打者に恐れられる投手を目指しています」と意気込みを語った
石田充冴、プロ1年目のハードな試練を経て生まれ変わった若き右腕は、「北斗の拳」のキャラクターに由来して名付けられた「ジュウザ」として、巨人の未来へ一歩一歩進んでいくことを誓った
石田充冴選手は、怪我を克服しながら成長してきた姿が印象的です。特に岡本選手との交流を通じて学んだことは、彼にとって貴重な経験だと思います。若手選手が先輩から学ぶことは多く、その影響を大いに受けることで成長していく姿勢は素晴らしいです。
キーワード解説
- リハビリとは?:体の怪我を治すために行う療法や訓練のことです。トレーニングや体力作りを通じて、元の状態に戻したり、さらに強化したりすることを目指します。
- 体幹トレーニングとは?:腹筋や背筋など、体の中心部を鍛えるトレーニングのことです。バランスや姿勢を良くし、怪我を防ぐために重要です。
- 靱帯(じんたい)とは?:関節を安定させるために、骨と骨をつなぐ組織のことです。怪我ではこの靱帯が損傷することがあります。

