この試合を通じて浮き彫りになったのが、監督・藤川氏が今回のシーズンで重要視している「機動力」の存在だ
藤川監督の戦略と選手の成長
阪神OBであり評論家の赤星憲広氏は、藤川監督と共に現役時代を過ごしており、今年のリーグ優勝の要因の一つに「機動力」を挙げている春季キャンプでは藤川監督が赤星氏に「選手たちの背中を押してやってください」と依頼したことで、キャンプから選手たちの走る意識が高まったという
昨年からの成長
2023年の阪神タイガースはリーグ最多の79盗塁を記録しており、これは昨年の41盗塁からの大幅な増加だ藤川監督は春季キャンプで、選手たちに盗塁数の目標を100に設定させ、その後の成長が実を結んでいる
特に中野選手は昨年はわずか6個の盗塁であったものの、今年は19盗塁まで増加し、その復活が大きな要因となっている
選手全体の意識の変化
今季の阪神は、近本選手が29盗塁、佐藤輝選手が10盗塁と、打順に関係なく全選手が走る意識を高めていることが伺える赤星氏は、「藤川監督はしっかり準備をしたなら、アウトになってもそれは仕方がないという方針」とし、選手に自由な走塁を促している
ポストシーズンでの機動力の重要性
赤星氏は、ポストシーズンや日本シリーズにおいても機動力が鍵になると強調特に、DeNAとの対戦では、足を使った攻撃が勝利のポイントになると考えている
「クイックが速くなく、けん制も上手くない」ため、選手が塁上でプレッシャーをかけることが鍵となるだろう
阪神タイガースが今シーズンで示している機動力の向上は、藤川監督の戦略が功を奏している証拠だ。選手たちがキャンプでのトレーニングを通じて、走塁意識を高めていることが嬉しい変化である。ポストシーズンに向けて、この機動力がどのような結果を生むか注目したい。
キーワード解説
- 機動力とは?野球における機動力とは、選手が足を使って守備をかいくぐり、塁を進む能力のことを指します。特に盗塁(ベースを一つ進むこと)はゲームの流れに大きな影響を与えます。
- 盗塁とは?盗塁とは、バッターがボールを打つことなく、投球中に塁を進める行為のことです。成功すれば得点に近づき、試合の展開に影響を及ぼします。
- キャンプとは?キャンプとは、シーズン前に選手たちが集まり、トレーニングや戦術の確認を行う期間を指します。これを通じて、選手のコンディションを整え、チームプレイを向上させます。

