ヤクルトは試合の8回までに8点のビハインドを背負っていましたが、9回には特異な戦術として内野手の北村拓己選手をピッチャーとしてマウンドに上げるという決断を下しました
このプランは2023年に巨人に在籍した際の一度の経験を経て、北村選手にとっては約2年ぶりの投手起用となりました
北村選手はこの登板で空振り三振を奪うなど活躍を見せ、1回1失点の成績を残しました
試合後、高津臣吾監督はこの起用について「非常に難しい判断だった」と述べ、選手の安全を第一に考える姿勢を示しました
高津監督は「相手選手に何かあったらどうするか、拓己に打球が当たる可能性についても考えた」と苦渋の決断であったことを語りました
また、オスナ選手からの「俺が行く!」との提案があったことも明かしました
これは選手間の信頼関係を表しており、高津監督がチーム事情を優先せざるを得ない状況であったことがわかります
北村選手はこの起用について「本来はあってはいけないこと」としながらも、「監督が『行ってくれ』というので、行くことに決めた」と語り、チームへの貢献を第一に考えている姿勢を示しました
試合後には「明日も試合がある
次の試合に向けて全力で勝ちに行く」と意気込みを語りました
ヤクルトの北村選手が野手登板したことは、チームの窮地を象徴しています。通常の方針とは異なる選手起用が求められる中、風格を持った投球を見せたことは、選手と監督の信頼関係を一層深める出来事でした。このような状況はスポーツ界では極めて珍しいため、ファンにとっても印象に残る試合となったでしょう。
キーワード解説
- 野手登板とは?:野手登板とは、通常は投手が務めるはずの投球を内野手や外野手が行うことを指します。主に試合が一方的に進行し、リリーフピッチャーが不足している際などに行われます。
- 空振り三振とは?:空振り三振とは、バッターが投球を打とうとしてスイングをしたが、ボールに当たらずにバッターアウトとなることを言います。
- ビハインドとは?:ビハインドとは、試合中にあるチームが相手チームに対してリードされている状態のことを指します。たとえば、2点対10点の状況を「8点のビハインド」と表現します。

