今回の優勝を2連覇の2年目と位置づけ、王監督時代に共に主力として活躍した小久保裕紀監督(53)と共に進める改革の姿勢を表明した
CBOとは、チーフ・ベースボール・オフィサーの略で、球団の野球に関する最高責任者を指す
このポジションは、選手、監督、コーチ陣の統率を図り、チームの将来に向けた方針を決定する重要な役割を持つ
王イズムを継承し未来を見据える
城島氏は、「王イズムを継承し、1軍から4軍までスカウティングを含めて5年先、10年先を見据える必要がある」と強調孫オーナーが掲げる「目指せ世界一」を実現するために、巨人のV9を超える10連覇を目指す姿勢を示した
小久保監督の手腕により、2連覇を成し遂げることができた背景には、選手寿命を考慮した時間効率の重要性がある
組織の変革と挑戦
城島氏は、孫オーナーから「時間効率を考えなさい」と指導されていると語り、選手が成長するための時間を無駄にしないよう努めているさらに、古い組織の慣習を打破し、「失敗を恐れずに挑戦できる環境」を整える重要性を訴えた
また、王会長が言っていた「朝礼暮改でいいんだよ」という言葉を引き合いに出し、変化を受け入れる姿勢が必要であると説明した
ルールの整備と指導の統一
更に、城島氏は、生活面でのルールの整備も含め、選手の指導が一貫して行われるように努めている例えば、選手の集合時間に関するルールの見直しや、プレーに関する細かなルールの詳細化に取り組んでいる
これにより、選手のスキル向上を図るとともに、指導の一貫性を保つための日報制度の導入なども進めている
未来に向けた視点
「向こう何十年、王さんがいなくなっても僕らがいなくなっても、ホークスの野球のベース、色はできている」と述べ、今後の選手育成にも革新を持たせる意気込みを語った日々変わる野球に敏感でスピード感のある組織を目指し、変化を恐れず挑戦し続ける姿勢が求められている
◆城島 健司(じょうじま・けんじ)1976年6月8日生まれ
長崎県出身
別府大付(現・明豊)から1994年ドラフト1位でダイエー(現ソフトバンク)に入団
2003年パ・リーグMVPなど数々の実績を持つ
06年には日本人初のメジャー捕手としてマリナーズへFA移籍した
オリンピックやWBCでの活躍もあり、2012年に現役引退
20年からソフトバンクの会長付特別アドバイザー、今年1月にCBOに就任
今回の城島氏の発言からは、ソフトバンクが選手育成だけでなく組織全体の改革に取り組んでいる姿勢が伺えます。特に、失敗を恐れず挑戦する文化を大切にし、未来を見据えた確かなビジョンを持つことが求められています。動きの速いスポーツ界において、こうした柔軟性は非常に重要です。
キーワード解説
- CBOとは?:チーフ・ベースボール・オフィサーの略で、球団の野球に関する最高責任者を指す役職です。
- 王イズムとは?:王貞治氏が持つ野球に対する哲学や指導スタイルを指し、選手育成やチーム運営における考え方を表現しています。
- V9とは?:巨人が1950年代から60年代にわたり、9年連続で日本シリーズを制したことを指し、日本のプロ野球の歴史的偉業です。

