中日ドラフト指名の掛川西・石川大峨、仲間の支えと共に新たな一歩を踏み出す

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
中日から育成2位指名を受けた掛川西高校の内野手、石川大峨(いしかわ・たいが)選手が、ドラフト会議から一夜明けた10月24日に同校グラウンドで取材に応じました

身長187センチで、高校通算19本塁打を記録した石川選手は、和製大砲として期待されています

彼は指名された瞬間の気持ちを、「指名されるのかが分からなかったので、本当に不安が大きかった

不安の中でこうして育成指名していただき、本当にほっとした気持ちと、うれしい気持ちでいっぱいです」と語りました

指名直後から、周囲からの反響が大きく、仲間や知人から多くのお祝いメッセージが届いたといいます

「今までにないくらい、とんでもない量が届いて、びっくりしました

返すのに時間がかかりましたね」と笑顔を見せました

石川選手は、2年生の夏にチームを26年ぶりの甲子園出場に導き、さらには60年ぶりの夏全国1勝に貢献しました

しかし、3年生の春の県大会では、期待がかかる中で打撃不振に陥り、さらには左手の有鉤骨を骨折した影響で、最後の大会ではわずか1打席の出場に終わりました

この逆境の中でも、彼は甲子園をともに戦った仲間たちからの支えを感じていたそうです

夏の大会後、3年生は下級生のサポートに回るのが通常ですが、前主将の鈴木脩平内野手と共に、石川選手は木製バットを使用した打撃練習を続けました

チームは10月中旬に行われる東海大会に進出するため、彼は迷惑をかけないよう、室内で自身の練習に取り組んでいました

鈴木選手は「石川が納得いくまで練習に付き合おうという気持ちでいました」と述べ、彼のサポート役を買って出たことが強調されました

ドラフトの3日前、スカウトが同校を訪れた際の“最終アピール”では、鈴木選手が打撃投手を務めました

「室内ばかりだったので、屋外で打つのは久しぶり

どこまで飛ぶか分からない緊張もあった」と振り返りながら、どれだけ飛距離が出るかを示すためにしっかり打ち込んだといいます

石川選手は「本当に最高のメンバーと巡り会えたなと感じました」と振り返り、掛川西で培った経験と仲間たちの支えを胸に、新たなステージへと歩み始める姿が印象的です

なお、ドラフトで指名を受けた石川選手を見て、鈴木選手は「涙が出るほど嬉しかった

みんなが同じ気持ちで、彼が野球にかけてきた姿を見ていた」とその喜びを語りました

また、同じく全国舞台をともに経験した佐藤駿斗捕手も大学進学を予定し、自らもプロ野球選手になることを目指していることを明かしました

石川選手がドラフト指名を受け、仲間たちとの絆を大切にしながら成長していく姿は、多くの若者に勇気を与えます。厳しい環境や怪我を経験しながらも、周囲の支えを受けて新たな挑戦を迎える彼の姿は、スポーツの持つ力を再認識させてくれます。
キーワード解説

  • 育成指名とは?:プロ野球のドラフトにおいて、より多くの選手を育成するため、指名されるが即戦力としては配置されず、じっくり育てる方針の選手を指します。
  • 有鉤骨の骨折とは?:手の中でも特に重要な骨の一つで、これを骨折すると握力やバッティングに影響を及ぼすことがあります。
  • 打撃練習とは?:選手がバッティング技術を向上させるために、ボールを打つ練習のことを指します。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。