このうち、阪神から5位指名を受けた能登嵩都投手(24)は、桐蔭横浜大時代のリーグ戦での登板はわずか3試合であったが、着実に成長を遂げ、球団初の支配下指名を受けた
この成長を支えたのが、野間口貴彦チームディレクター兼ヘッドコーチ(42)だった
新潟市内で行われた会見場は、ドラフト指名の話題で大いに盛り上がっていた
その中で、野間口コーチは内心の感慨に浸っていた
「僕自身もホッとした気持ちです」と語り、球団史上最多の3選手が指名を受けたことに喜びを感じていた
能登については特別な思いがあり、入団2年目の今季は12勝、102奪三振、防御率2.60、勝率.750という素晴らしい成績を残し、リーグトップに立った
野間口コーチは「彼にとっていい2年間だった」と評価する一方で「まさかこういう最終幕とは…」と少しの驚きを交えた
能登は旭川大高時代に甲子園出場も果たしており、その時の記憶が野間口コーチに深く残っていた
また、その後の再会も運命的で、桐蔭横浜大での投球練習中に再び才能を感じ取ったという
彼は能登を「気になる存在」として目に焼き付けつつ、最終学年のシーズンを終えた後も何度か視察し、その才能に惚れ込んだ
昨年5月、能登には「俺の前で二度と“NPBに行きたい”なんて言うな」と厳しい言葉を投げかけた野間口コーチ
NPB(日本プロ野球)の厳しさを知る彼の言葉は、能登にとって成長のきっかけとなった
開幕投手に選ばれたことで、能登は投手4冠を手にし、プロとしての道を切り開いた
能登は「厳しかったけど野間口さんを信じてやってこられた結果
感謝しかない」と振り返った
野間口コーチは「新潟を巣立っていった選手たちが、1軍の舞台で対戦してくれたらうれしい」と期待を寄せており、このドラフト会議が選手たちにとっての「運命の日」となったことを実感している
このドラフト会議は10月23日に都内で行われ、オイシックスは新潟市内でパブリックビューイングを実施
約100人のファンが会場に集まり、能登の阪神からの5位指名には大きな歓声が上がった
その後、牧野が中日から育成1位、知念が巨人から育成5位指名を受け、会場は最後まで熱気に包まれた
選手詳細
| 名前 | 生年月日 | 出身地 | ポジション | チーム | 成績 |
|---|---|---|---|---|---|
| 能登 嵩都 | 2001年9月29日 | 北海道 | 投手 | オイシックス新潟アルビレックスBC | 12勝, 102奪三振, 防御率2.60 |
キーワード解説
- ドラフト会議とは?プロ野球チームが将来有望な選手を指名するイベント。毎年行われ、多くの選手たちが新たなチームと契約を結ぶきっかけとなる。
- 支配下指名とは?プロ野球の選手契約形態の一つで、球団が選手と直接契約を結ぶこと。選手は1軍でプレーする権利を得る。
- イースタン・リーグとは?日本のプロ野球における二軍リーグで、選手たちの成長や試合経験を目的とするリーグ。
- NPB(日本プロ野球)とは?日本のプロ野球リーグのことで、全12チームからなる。毎年春から秋にかけてシーズンが行われ、ファンに愛されている。

