阪神から育成ドラフト指名を受けた東農大北海道オホーツクの神宮選手
北海道網走市にキャンパスを構える東農大北海道オホーツクの神宮僚介選手(22)が、阪神タイガースから育成ドラフトの1位指名を受け、心境を語った大学最後の大会を前に、神宮選手は「4年間で経験したことがなかったので…
怖さはあるんですけど、学校に(活動の)許可をいただいて、非常にありがたい」と語り、自身の新たなステージに胸を躍らせている
クマの目撃情報による活動自粛
現在、網走市ではクマの目撃情報が相次いでいるため、大学側は生徒の安全を第一に考え、野球部以外の部活動を活動自粛する措置を取ったこれは、自然校舎を利用した屋外での練習に影響を与えており、野球部においても特別な対策が求められている
監督やコーチ陣はクマ撃退の講習を受け、練習中はクマスプレーを携帯するなどの対策を行っている
個人練習は禁じられ、活動時間も日没までに制限されているが、神宮選手は「できるメニューは限られてくるけど、一つ一つ丁寧にやっていくだけ」と冷静に心境を述べた
明治神宮大会への出場
神宮選手は、10月14日に開幕する明治神宮大会に出場を控えており、大舞台での活躍が期待されている10月13日の札幌大学との代表決定戦では、7回を投げて1失点、11奪三振の好成績を残し、最優秀選手賞にも選出された
これにより、同期の阪神ドラフト指名選手の中で唯一、全国大会への切符を手に入れた
トミー・ジョン手術からの復活
大学3年時に受けた右肘内側側副じん帯再建術(トミー・ジョン手術)を乗り越えた神宮選手は、術後1週間で約1000球を投げ込み、平均球速が約5キロ向上したサイドスローから最速148キロを記録する力強いボールを持ち、ツーシームやスライダー、カットボール、フォークなど多彩な変化球も操る
阪神の葛西稔スカウトは、神宮選手について「コントロールが安定している」と評価し、「四球で自滅するタイプではなく、厳しいところに投げられる」と、そのボールの質を称賛した
監督の三垣勝巳氏は「(4年間)よく辛抱もしましたし、それが成長につながっているのかな」と語り、神宮選手の成長を見守る姿勢を見せた
神宮選手の奮闘は、野球の枠を超えた挑戦の象徴とも言えます。クマの目撃情報に対応しながらも、練習に励む姿勢やトミー・ジョン手術を乗り越えた強さは、今後の活躍に期待を寄せる要因となっています。
キーワード解説
- 育成ドラフトとは? - プロ野球で、チームが特定の選手を指名して育成するためのドラフト制度のこと。
- トミー・ジョン手術とは? - 野球選手などがよく受ける肘の靭帯を再建する手術で、投手にとっては重要な手術とされる。
- コントロールとは? - ピッチャーが投球をどれだけ正確に投げられるかを示す指標のこと。良くコントロールが効いているという表現がされる。

