日本のプロ野球選手、若月健矢がWBCに向けて新ルールに挑戦

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【球界ここだけの話】宮崎市内で行われている野球日本代表「侍ジャパン」の合宿にて、選手たちは来年3月に開催予定のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けた新しいルールへの適応に追われています

8年ぶりに日本代表に選出されたオリックスの捕手・若月健矢選手(30)がその一員です

若月選手は合宿初日の6日に、コーチ陣から投手と捕手の間でサインを的確に伝えるための機器「ピッチコム」の使い方についてレクチャーを受けました

7日にはブルペンで初めてこの機器を使用し、捕手が左前腕にサインを送る機械を装着し、耳にはイヤホンをつけて投手が帽子の内側に装着した機器で音声が流れる仕組みを体験しました

ピッチコムは、捕手が9個のボタンを最大3度押すことで球種やコース、けん制などを簡単に伝えることができる方法ですが、確実に操作をマスターするためには相当な練習が必要です

また、試合中の迅速なサインの伝達が求められるもう一つのルール「ピッチクロック」にも若月選手は直面します

このルールでは、走者がいない場合は15秒、走者がいる場合は18秒以内に投球動作を開始しなければ違反としてボールが宣告されます

若月選手は「投手がマウンドの手前で球をもらった際も時間にカウントされるため、注意が必要です」と語り、試合でのプレッシャーに対する不安を表現しました

さらに、実戦から1カ月間遠ざかっていることも重なり、「パニックになるかもしれない」という思いを抱いているようです

ピッチコムとピッチクロックは、すでに米大リーグで導入されており、試合時間の短縮やサイン盗み防止を目的に採用されています

若月選手は「ピッチコムは日本でも早く導入されたら良いと思っています

試合時間も短縮できるはずなので、この機会を通じて導入が進んでほしい」と私見を述べました

2軍や高校野球では延長戦でタイブレーク制が導入されるなど、試合時間短縮の方向への取り組みが進んでおり、選手たちが変化する野球に迅速に適応することが求められています

若月選手のWBCに向けた新ルールへの挑戦は、選手自身の成長だけでなく、ルール変更による野球の未来にも影響を与える重要な試みです。彼のようにルールに適応しようとする姿勢が求められる時代に突入しています。
キーワード解説

  • ピッチコムとは?捕手と投手の間でサインを手軽に伝えるための機器で、ボタンを押すことで球種やコースを指定します。
  • ピッチクロックとは?投手がボールを投げるまでのタイムリミットを設定し、速やかに投球動作に移ることを求めるルールです。

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