この行為は、彼の功績を称えるためのものであり、多くのファンや関係者がその弔意を表した
OB会長の掛布雅之氏と球団オーナー付顧問の岡田彰布氏は、「感謝しかない」とその思いを語った
吉田氏は、1985年に阪神タイガースが球団初の日本一を獲得する際、監督として中心的な役割を果たした
今回のキャンプでは、彼らは本部席で少し会話を交わし、吉田氏との思い出を振り返った
掛布氏は「おすしを食べている光景を思いだしていた
吉田さんはキャンプでの昼食時、よく食べられていた」と回想し、岡田氏は5日に自宅を訪れ、ご遺体と対面した際に「おだやかなお顔だった
安らかで眠っているようだった」と述べた
練習が始まる前に黙とうがささげられ、掛布氏と岡田氏はこのキャンプを初めて視察した
掛布氏は「いいすべり出しなんじゃないですか」と評価し、岡田氏は「まだまだこれからよ」と静かに見つめていた
吉田氏は阪神タイガースの守備を重視するスタイルを確立した選手であり、掛布氏は「僕の土台をつくってくれたのは吉田さんでした
それは守りの野球です」としみじみ語った
阪神の本拠地である甲子園球場は広く、本塁打が出にくいため、守りの重要性が常に求められてきた
1985年にシーズン219本塁打を放ち、日本一に輝いた阪神タイガースも、吉田氏の守備への強い思いが反映されていた
二塁手の岡田氏、三塁手の掛布氏、遊撃手の平田勝男氏、捕手の木戸克彦氏は、共にダイヤモンドグラブ賞（現ゴールデングラブ賞）を受賞している
最近の選手たちについて、掛布氏は打撃面での成長を評価しつつも「前川の場合は打つことより守りの面をどうするか
守りの意識を高めるべき」と注意を促した
また、岡田氏も「守りでも攻めろと言われたのは吉田さんが初めてだった」と振り返った
シートノックでは、昨年まで自らが監督を務めていた際と異なり、中継の内野手がカットする方法から、直接送球も許可されるスタイルに変わっていた
この日の中継24回、直接送球18回の結果は、打球の質や送球の距離が影響していたが、悪送球が目立つ一日でもあった
「守りで勝て」という声が聞こえた練習風景の中で、吉田氏が築いた「吉田スピリット」は、しっかりと生き続けていることが伝わってきた
＝敬称略＝この記事は、阪神タイガースの歴史に名を刻む吉田義男氏の功績を偲ぶものであり、彼の影響力が現在の選手たちにも引き継がれていることを強調しています。特に、守備の重要性を伝える彼の姿勢が、今も変わらず選手たちに影響を与えていることが印象的です。
キーワード解説
- 守りの野球とは？ - 野球において、攻撃だけでなく守備の重要性を強調したスタイル。特に、失点を防ぎ、相手の攻撃を抑えることを重視する。
- ダイヤモンドグラブ賞とは？ - 野球界で優れた守備を行った選手に贈られる賞。野手の守備力を評価し、特に優秀な選手に与えられる。
- 半旗とは？ - 誰かの死去を悼むために掲げる旗のこと。通常、旗を半分の高さにして掲げることで、その意を表す。
