プロ野球審判の思い出:オマリー選手の退場事件とその背景

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
【橘高淳 審眼(29)】前回の当欄でお話ししたヤクルト、巨人OBの長嶋一茂さんへの1994年5月の退場宣告は、私の審判員としての一軍出場試合での初の退場宣告でした

しかし、私の記憶にはそれより少し前に、阪神時代のトーマス・オマリー選手への退場宣告が刻まれています

阪神の監督は中村勝広さんで、私が現役時代には二軍監督としてお世話になった方です

中村さんは千葉・成東高校から早稲田大学を経て1971年のドラフトで阪神に入団し、二塁のレギュラーとして活躍した後は、阪神やオリックスで監督やフロントの要職を歴任し、2015年に66歳で突然の死を迎えました

その中村監督を困らせたのがオマリー選手でした

この試合では、私が球審として2ストライクの状況からハーフスイングを取って三振と判定しましたが、オマリー選手は左打者であったため、ジェスチャーを交えながら「三塁塁審に、スイングかどうか確認しろ」と執拗に食い下がってきました

当時のセ・リーグでは、ハーフスイングの判定を球審が、近くで見て積極的にコールする風潮がありました

私はその方針に従い、オマリー選手に対して三振の意思を示したところ、暴言を吐かれたため退場を宣告することとなりました

その暴言は、皆さんが知っているNGワードであり、私も驚きを隠せませんでした

試合はまだ1回の初め、オマリー選手が4番を打っている状態での退場でした

そのため、ベンチから中村監督が慌てて駆けつけ、「まだ、1回やで!」と叫びましたが、私はルールに従わざるを得ませんでした

この頃は審判員が退場を宣告することに慎重だったため、特に驚きの反応があったのです

そんな中、関西の某スポーツ紙が素晴らしい記事を掲載しました

それは、「審判に暴言を浴びせるのは退場は当然」というもので、オマリー選手が序盤に退場することでチームにどれだけの影響があるかを考えてもらいたいという内容でした

このように、当時の日本野球では助っ人外国人選手の中には、日本の野球を軽視するような態度を見せることもありましたが、現在はその状況も変わってきているようです

この事件から、日本のプロ野球における審判の裁定が持つ重要性を再認識させられます。審判が選手からの暴言に対して毅然とした態度を示すことで、野球界のルールや礼儀が守られることが重要だからです。特に、助っ人選手にも日本の野球文化を理解してもらう必要があります。
ネットの反応

阪神・オマリー選手に対する退場勧告について、寄せられたコメントは主に審判の誤審に関するものが多数を占めています

特に、最近の試合における判定の不安定さに対して不満を持つ声が上がっています

「審判は絶対」ではあるものの、多くの人々が現在の審判制度に疑問を抱いており、誤審が増えていることが指摘されています

具体的には、ストライクやファールの判定が不確かであったり、状況を見ないで判定を下す審判が多いことが問題視されています

また、テレビ中継の発展によって誤審がより明確になり、再検討が求められる声もあります

「ビデオ判定による判断を広げるべき」だという意見も散見され、審判の公正さを確保するための提案が行われています

中には、「パフォーマンスのような大声で判定する審判に不快感を覚える」といった意見もあり、審判の態度や方法についても厳しい目が向けられています

オマリー選手に対するコメントでは、彼の能力や功績が称賛される一方で、過去の審判の誤りについても言及され、現在の審判に対する信頼の欠如が浮き彫りになっています

選手と審判の関係性や、誤審が試合に与える影響についても多くの視点が寄せられています

最終的には、「試合の勝敗を左右する誤審をなくすために、審判の質向上が急務である」との意見が強調されていました

ネットコメントを一部抜粋

  • 審判は絶対ってのは今は変えた方が良いね
  • 誤審が増えてきてるし。
  • 審判の判定、最終判断が絶対であるのは当然です。
  • 流石解雇された古巣に厳しいな。
  • オマリーは優良助っ人でしたね。
キーワード解説

  • 退場とは?
  • ハーフスイングとは?
  • 審判とは?
  • 助っ人外国人選手とは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。