「あの方がいなかったら、今の俺はないだろうな」と、田代コーチは思い出を語る
彼は子どもの頃、横浜ではなく巨人の帽子をかぶり、長嶋氏に憧れ続けてきた
田代コーチは1975年に現役時代の大洋に入団し、二軍で首位打者と打点王に輝いた
その年、巨人の監督1年目だった長嶋氏は、若手選手の獲得を目指して田代をトレードに望んだ
田代コーチによればこのトレード話は耳にしたことがあり、当時の監督秋山登は一度田代の放出に傾いたものの、コーチからの強い反対があり、結局田代は一軍昇格を果たした
その後、長嶋氏は77年の球宴で田代を選出するなど、二人の関係は深まっていった
田代コーチが「長嶋さんの監督推薦で選出された理由は、『顔が面白いから』」と振り返ると、長嶋氏もそのことを笑いながら受け止めていたという
1981年、長嶋氏の大洋監督就任が噂された時期、関根潤三監督が「地獄の伊東キャンプ」を実施
このキャンプは、若手選手を鍛え上げるための過酷なもので、田代コーチもその洗礼を受けた
しかし、長嶋氏が大洋に就任することは実現しなかった
2016年に田代コーチは巨人に二軍打撃担当として入団し、「子供の頃にかぶった巨人の帽子を再びかぶった」と感慨深く語る
長嶋氏に改めて挨拶する際、彼は緊張しながらもその瞬間を大切に思い出している
田代コーチの思い出は、長嶋氏との深い絆を感じさせます。彼は長嶋氏から多大な影響を受けたことを強調しており、特に若手選手としての成長過程でのトレードの話は運命を感じさせるものです。プロ野球における人間関係や盟友の重要性を考えさせられます。
キーワード解説
- 長嶋茂雄とは？ 長嶋茂雄は、日本の野球界で長年活躍してきた名選手であり、監督としても成功を収めた人物です。その影響力は非常に大きく、現在のプロ野球選手たちの多くが彼を尊敬しています。
- 地獄の伊東キャンプとは？ これは、若手選手を鍛えるために行われる非常に厳しいトレーニングキャンプのことを指します。過酷な環境で選手たちはスキルを磨くのです。
- トレードとは？ トレードは、プロスポーツチーム間で選手を交換する制度を指します。選手の移籍が行われることにより、チームの戦力を強化することが目的です。
