元ロッテ・島孝明氏が選んだ学業優先の道とイップス研究への情熱

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元ロッテの島孝明氏は、現役引退後に大学へ進学し、今は慶應義塾大学の大学院でイップスに関する研究に取り組んでいる

昨年のトライアウト受験で注目を集めた島氏は、複数の球団からオファーを受けるも、学業の重要性を考えて進学を選択したことを明かした

島氏はかつて高校日本代表として活躍し、NPB(日本プロ野球)での経験もあるが、プロ入り後にイップスに苦しんだ右腕である

トライアウトで見せた実力

昨年11月14日にZOZOマリンスタジアムで行われた12球団合同トライアウトに参加した島氏は、背番号40のロッテのユニフォーム姿で再登板し、最速151キロを記録した

イップスの影響で思うように投げられなかった過去を乗り越え、研究で得た理論を実際に証明した瞬間でもあった

島氏は「練習では140キロぐらいだったので、151キロには自分も驚きました

緊張感が良いバランスを生んだ」と語った

学業を選んだ理由と未来への視野

トライアウト後、島氏には独立リーグの群馬ダイヤモンドペガサスや社会人チームからオファーがあったが、学業を優先するためにそれを辞退した

彼は「NPBからオファーを受けた場合は大学を休学してでも考えたが、自分にとって何が最良か考えて決断した」と話している

2019年には育成契約の打診があったが、引退を決意し、現在は国学院大と慶大でイップス研究に取り組んでおり、自己の経験を元に科学的アプローチで解明を試みている

国の未来を担う研究者としての顔

島氏はイップスに悩む選手たちから連絡を受けることがあり、「自身の研究が一つの方法として役立てばと思っている」と述べている

来年3月の卒業後は、アナリストとして野球界での活躍も視野に入れており、社会人野球侍ジャパンでも分析担当を務めた経験がある

彼は「プロ野球のユニフォームを着ることだけが野球人生ではない」とし、多くの人に勇気と希望を与える挑戦を続けている

島孝明氏の選択は、プロ野球選手としての道だけではなく、学業や研究を通じた新たな挑戦を選ぶことの重要性を示しています。イップスに悩んでいる選手たちへのサポートを目指す姿勢は、未来のスポーツ界に大きな影響を与える可能性を秘めています。
キーワード解説

  • イップスとは? 投手が精神的なストレスや不安から、コントロールが効かなくなる状態を指します。多くの選手が経験し、その克服には時間や専門的なアプローチが必要です。
  • NPBとは? 日本プロ野球の略称で、国内のプロ野球リーグを指します。日本国内のプロチームが競い合う場所で、多くの選手が夢を持って挑戦しています。
  • アナリストとは? スポーツ界では戦術や選手のパフォーマンスを分析する専門家のことを指します。データを基にした分析を行い、チームや選手の成長に貢献します。

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