元西武の金子侑司氏、キャンプ中は「どうしていいか分からなかった」
俊足巧打を武器に西武ライオンズで活躍した金子侑司氏は、ドラフト3位指名を受けて立命館大学から入団しました2013年のシーズンでは、ルーキーながら開幕スタメンの座を掴みましたが、プロ野球の厳しい現実にも直面しました
彼は当時の経験を振り返り、「人間のガス欠ってこうなるんか」と語っています
初めての春季キャンプでは、A班に選ばれた金子氏は、先輩選手たちの圧倒的なオーラに驚かされました
特に現在も活躍する栗山巧選手や中村剛也選手はチームの中心選手であり、同学年で高卒入団の浅村栄斗選手はすでにスター選手としての地位を築いていました
金子氏は最初は人見知りと圧迫感から話せなかったと振り返ります
また、金子氏は主軸の打撃練習に驚きを隠せなかったようです
「片岡(治大)さんの守備は驚きました
上手すぎて無理だと思いました」とコメントしています
A班メンバーとしては唯一のルーキーであったため、休養日にも仲間と過ごすことができず、どう過ごすべきか分からずにいました
しかし、武山真吾選手と星孝典選手から食事に誘われ、先輩と過ごす喜びを感じたと語ります
開幕1番候補も「7番にするから気楽にやれ」
不動のリードオフマンである片岡選手が怪我をしていたため、オープン戦では金子氏が主に1番打者を務めていましたしかし、開幕・1番のプレッシャーを感じていたところ、渡辺久信監督から「片岡が帰ってくるから、お前は気楽に7番を打つように」と指示を受けたことで、心の重荷が軽くなりました
「7番・右翼」で出場した日本ハムとの開幕戦では、初打席での遊撃内安打を含む2安打を記録し、スタートは順調でした
しかし、その後の3月と4月は27試合で打率.306と好調を維持したものの、5月に入ると打撃が不振に陥ります
「5月半ばからは全くバットを振れなくなり、体重も落ちてしまった
ご飯も食べられず、心身の限界を感じていました」と振り返ります
金子氏の1年目は、3度の選手登録と抹消を繰り返しつつも、94試合出場で打率.223、2本塁打、23打点という成績を残しました
元西武の金子侑司氏のプロ入り初期の体験は、緊張感やプレッシャーに満ちたものでした。特に先輩選手たちとの関係性の構築や、より高いレベルでのプレーに適応することは容易ではなかったようです。彼の奮闘を通じて、プロ選手としての厳しさや成長の過程が見て取れます。
キーワード解説
- ドラフトとは?:プロ野球の選手を選ぶための選考で、各球団が希望する選手を指名できる制度です。
- オープン戦とは?:プロ野球のシーズン前に行われる試合で、選手の調整とチーム作りのための重要な機会です。
- リードオフマンとは?:試合の打順で最初に打席に入る選手を指し、チームの攻撃を開始する役割を担います。
- 打率とは?:選手のヒット数を打数で割った数値で、選手の打撃成績を表す指標の一つです。
- 盗塁王とは?:シーズン中に最も多く盗塁を成功させた選手に贈られる称号です。

