しかし、新庄監督が育てているのは選手のパフォーマンスだけではありません
記者とのコミュニケーションも大切にしており、その姿勢は今シーズンの試合後のやり取りからも伺えます
9日に行われたロッテ戦で、日本ハムは今季最多の13得点を挙げて大勝しました
この試合後、記者1年目の私は「カードが変わり、次戦からの試合はどうしたいですか?」と質問しましたが、新庄監督からは「その質問は面白くないなあ」と指摘され、続けて「今日みたいな試合かな」と返されました
こうした指摘は、ありきたりな質問を避けることで記者としての成長を促す新庄監督のスタイルとも言えます
新庄監督は、記者に対しても独自の要求を持っています
「皆さんだったらどうします? 一人一人のオーダーを考えて発表して」といった問いかけで、報道に対する創造性を引き出しています
記者も選手同様にチーム状況を把握し、しっかり準備しなければならない環境がそこにあります
また、過去の話を持ち出す質問にも厳しく、例えば「以前は〇〇でしたが」と聞くと、「今はファイターズの選手
前のチームでのことは関係ない
もう、そのこと聞くのはやめにしません?」と返されます
これは選手をファイターズの一員として受け入れる新庄監督の愛情が感じられる場面です
さらに、的を射た質問には「ほんとね」「その通り」と頷きながら深い相づちを打ち、熱心に答える姿勢も見られます
このような新庄流のコミュニケーションは、記者にも育成を促しており、今後さらなる進展が期待されます
(日本ハム担当・川上 晴輝) ◆川上 晴輝(かわかみ・はるき)2021年入社
レイアウト担当を経て日本ハム担当
新庄監督が選手だけでなく、記者に対しても高い要求を持っている様子が伺えます。選手の成長と同時に、報道における質の向上を追求している姿勢は、新たなプロ野球の文化を生み出す可能性を秘めています。
キーワード解説
- 新庄チルドレンとは?:新庄監督が育てる若手選手たちを指し、彼らの活躍がチームの成績向上を支えています。
- 現役ドラフトとは?:プロ野球の選手を別のチームから獲得するための仕組みで、新しい戦力をチームに加える際に使われます。
- 記者の質とは?:報道の現場で、質問の内容や対話の深さが求められ、人としての成長が感じられる状況を指します。

