西武・隅田知一郎、特別な「8・9」に勝利
平和への願いを語る
西武ライオンズは9日、ベルーナドームで東北楽天ゴールデンイーグルスに9－4で勝利を収めたこの試合は、長崎原爆の日である「8・9」に行われ、特に意味がある一日となった
長崎県出身の左腕投手、隅田知一郎（25）は、8回途中で2失点の好投を見せ、自己最多タイの今季9勝目を挙げた
この特別な日、隅田は強い思いを抱えてマウンドに立った
過去にプロ野球選手としても初完封を達成した「8・9」に、今回は自己の成長を実感しながら、平和の大切さを感じて投げた
試合後のヒーローインタビューでは、「今日は長崎県民だけでなく、日本の皆さんにとって特別な日であると思います
普段の生活が平和であることに感謝し、この日を平和について考える機会にしてほしい」と語った
「8月9日」は長崎県の「県民祈りの日」として多くの方に知られており、80年前のこの日午前11時2分、長崎市に原爆が投下された
現在でも長崎県内の学校では、この日を夏休みの登校日と定めている
隅田選手も少年時代に、その記憶を直接体験し、その尊い教訓を胸に刻んでいる
また、隅田は試合前日にマウンドへ向かう際の曲を変更するかどうか迷っていたことも明らかにした
「平和と命」をテーマにした女性歌手の楽曲が候補に挙がったが、最終的にはいつも通りの曲でマウンドに立つことにした
その理由について「戦争について語るのは難しい
多様な解釈をされる可能性もあるので、慎重になる必要がある」と述べた
試合は2死からの乱れもあり、8回の完封は逃したものの、自身の力を出しきったことで満足感を得たようだ
「マウンドを降りるタイミングに悔いは残るが、見守る方々の応援が力になった」という言葉からも、強い意志を感じる
隅田選手は1999年8月20日、長崎県大村市に生まれ、小学2年生から野球を始めた
高校時代には甲子園出場も経験し、大学ではリーグ戦のMVPに輝く実績を持つ
2021年のドラフトで西武ライオンズに入団し、今季は17試合で9勝6敗、防御率2.09という優れた成績を残している
隅田選手が投げる「8・9」は、平和の大切さを感じる日に勝利を収めたことが印象的でした。彼の言葉からは、普段の生活に感謝する気持ちと、過去の出来事を忘れない重要性を感じます。プロ野球選手としての成長に加え、人としての思慮深さも強く表れていました。
キーワード解説
- ヘルスリテラシーとは？：健康に関する情報を理解し、利用する能力のこと。
- ヒーローインタビューとは？：試合後に特に活躍した選手がメディアからの質問に答える機会のこと。
- 完封とは？：投手が相手チームに得点を許さずに試合を終えることを指す。
- 原爆とは？：1945年に広島と長崎で投下された核兵器の一つで、多大な被害が出たことから戦争の悲惨さを象徴するものとなっている。
