12日に行われた阪神戦で、彼は「1番・中堅」として先発出場し、チームの勝利に大きく貢献した
3回に中前打を放つなど3安打を記録し、最終的に広島は9-2で逆転勝利を収めた
この試合を解説した野球評論家の野口寿浩氏は、「非常にいい内容の打撃だった」と評価し、彼が進むべき道に「たどり着いた」と称賛した
前半3回、広島は2点を追う苦しい状況にあったが、中村はこの回に直球を詰まりながらも中前に運ぶヒットを放ち、攻撃の口火を切った
この一打が引き金となり、続くエレフリス・モンテロ内野手の逆転3ランが飛び出し、この回だけで4点を奪った
続く5回の先頭打者としての第3打席では、フルカウントからの外角の直球を右前に運び、さらに追加点を狙う攻撃に貢献
野口氏は「追い込まれていた状況でも右方向に打つ意識が出ている」と称賛した
中村は今季、大竹耕太郎投手を攻略したことが評価されており、これまでリーグでの対戦では4戦4敗、通算でも1勝13敗といった成績を残していたが、ついにその壁を乗り越えた
また、8回には一死一、二塁の場面で桐敷拓馬投手のスライダーを打ち返して右前打を記録し、さらにチームに得点をもたらした
これにより、打率は.263に上昇し、チームも4位に浮上した
3位の横浜DeNAベイスターズに1ゲーム差で迫り、クライマックスシリーズ（CS）進出にも期待がかかる
広陵高時代の活躍とプロ入りまでの道のり
中村は、2017年の夏の甲子園で6本塁打をマークし、驚異的な記録を打ち立てたこの成績により彼は一躍脚光を浴び、同年のドラフトで広島に1位指名され入団した
しかし、プロ入り後は様々な困難が待ち受けていた
特に怪我の影響で伸び悩み、1軍試合には3年目の2020年まで出場できなかった
2021年にはプロ初本塁打を記録したものの、2022年からは打率1割台で低迷しており、背番号も変更される事態にまで至った
しかし、今季は4月に1軍昇格を果たし、徐々に存在感を示している
野口氏は、中村が甲子園での成功を思い出しつつも、「昨年まではどう生きていくのかが見えていなかったが、やっと見えてきたのではないか」と語っている
特に捕手から外野手へのコンバートがチャンスとなり、彼の打撃スタイルが再評価されるきっかけともなった
8年間の修練を経て、彼は再び注目の選手として名を馳せる準備を整えている
「これを継続できれば、安定した成績が残せる」と事件から8年が経った今、そのバットが再び輝きを放つことが期待されている
中村奨成選手の成功は、プロ野球選手としての成長が感じられる出来事です。彼の才能が開花し、今後の活躍が期待されていることは、ファンにとっても楽しみです。逆転勝利も、チームにとって大きな自信になるでしょう。
キーワード解説
- 逆転勝利とは？：試合において、後半追い上げて勝利することを指します。
- クライマックスシリーズとは？：プロ野球において、リーグ戦の後に行われるプレイオフです。
- 打率とは？：選手の打撃成績を示す指標で、安打数を打席数で割った値を指します。
