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阪神藤川監督、新人投手を暖かく見守る「急がば回れ」の方針を示唆

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阪神タイガースの藤川球児監督(44)は8日、兵庫・鳴尾浜球場で行われた新人合同自主トレを視察し、若手投手の育成に新たなアプローチを取ることを明らかにしました

ドラフト1位の伊原陵人投手(24=NTT西日本)と同3位の木下里都投手(23=KMGホールディングス)について、今春のキャンプで2軍からのスタートを検討する可能性を示唆しました

この方針は、即戦力として期待されるルーキー選手にとって、通常とは異なる珍しいプランといえます

藤川監督は、自身の現役時代のケガの経験から、若手選手を無理に酷使することを避ける「親心」をもっているようです

視察時には緊張した様子の新人選手たちに対し、「寒いから、気をつけてほしい」との言葉をかけ、体調管理の重要性を強調しました

例年通り、ルーキーたちは2月の春季キャンプで1軍メンバーに入ることが常ですが、藤川監督は「寒い時期に1軍スタートというのは若い投手に全く意味がない」と述べ、無理をさせない方針を貫いています

彼は自身が23歳の時に度重なるケガに苦しんだ経験があるため、選手には健康を第一に考えるよう促しています

こうしたアプローチは、球界では極めて異例であることがわかります

藤川監督はまた、捕手とのキャッチボールやバッターとの対戦時にも注意を払うべきとし、ルーキーたちには「1球1球を大事に」と今後の練習での心構えを指導しました

これは、焦らず徐々に成長していく姿勢を育むための大切なメッセージです

近年の阪神のドラフト1位選手の2軍スタート事例

選手名 理由
2008年 白仁田寛和(福岡大) 右肩痛の完治優先
2009年 蕭一傑(奈良産大) WBC調整優先
2014年 岩貞祐太(横浜商大) 発熱による調整遅れ
2015年 横山雄哉(新日鉄住金鹿島) 左胸鎖関節炎症
2016年 高山俊(明大) 右手首骨折のため
2023年 森下翔太(中大) 右足肉離れのため
2024年 下村海翔(青学大) 右肘手術歴配慮
藤川監督の新たなアプローチは、若手選手にとって大きな意味を持つ可能性があります。急がずじっくり成長を促す方針は、選手の将来を考慮した温かい考え方です。観客席からもそのような姿勢が評価され、多くのファンに期待される理由となるでしょう。
キーワード解説

  • ドラフト1位選手とは?:毎年行われるプロ野球の新人選手を選ぶためのドラフトで、特に注目の選手が選ばれます。
  • 即戦力とは?:すぐに試合で活躍できる能力を持つ選手のことで、プロチームにとっては特に重要とされます。
  • キャンプとは?:プロ野球チームがシーズンに向けて行う練習のことで、選手が集まり調整を行います。
  • トミー・ジョン手術とは?:肘の靭帯を修復するための手術で、多くの投手が受けることがある手術です。

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