優勝が決まれば、日付的には1990年の読売ジャイアンツの9月8日よりも1日早く、2リーグ制後の最速の優勝決定となる
阪神の「9・7」という日は、2005年にも特別な意味を持つ
あの日、阪神は中日ドラゴンズとの優勝争いの真っ只中で、壮絶な試合を繰り広げた
この試合はナゴヤドームで開催され、5時間1分におよぶ死闘の末に、岡田彰布監督のもと阪神が勝利を収めた
試合終了の瞬間、岡田監督と選手たちは歓喜の瞬間を迎え、リーグ優勝に大きく前進した
その試合は、9回裏に守護神・久保田智之が大ピンチを招いた場面が特に印象深い
阪神側の二ゴロで本塁セーフを巡る判定に対して、選手たちは猛抗議を行った
結果、平田勝男ヘッドコーチが監督の代わりに退場処分となると、岡田監督は冷静に選手を守備位置からベンチに戻し、試合は18分間中断
最終的に球団社長の説得により再開されたが、試合は同点に追いつかれ、なおも1死満塁の状況に直面した
その時、岡田監督はマウンドに向かい、久保田選手に「打たれろ
めちゃくちゃしたれ
俺が責任をとる」と力強く鼓舞した
すると久保田選手は連続三振を奪取し、延長11回には中村豊が阪神移籍3年目での初ホームランを打ち、試合を勝利に導いた
久保田選手はそのまま3イニングを投げ切り、チームを救った
この年、セットアッパーとして注目を浴びていた藤川球児監督も、この試合に出場しており、本来の役割よりも前倒しでの登板となった
これはシーズンの勝負どころでの必殺継投策であった
この岡田監督率いるチームは、その後も快進撃を続け、9月29日に2年ぶりのリーグ優勝を果たした
阪神タイガースの9月7日が持つ歴史的な意味は大きく、2005年の壮絶な試合がファンの記憶に焼き付いています。現在の阪神は優勝マジック1を迎える中、過去の成功を思い起こし、選手たちにとって刺激となっていることでしょう。歴史に名を刻むチームが再び輝く瞬間を期待したいです。
キーワード解説
- 優勝マジックとは?:優勝マジックは、あるチームがリーグ優勝を果たすために必要な勝利数を示す数字です。この数字が1になると、もう1勝すれば優勝が確定します。
- 守護神とは?:守護神は、試合の終盤に登板してリードを守る役割を持った投手で、主にセーブ機会で登場し、試合を締めくくる重要なポジションです。
- セットアッパーとは?:セットアッパーは、試合の中盤から終盤にかけて、リリーフ投手の中でも特に重要な役割を果たす投手で、勝利を目指すためのつなぎ役を担います。

