中野は、遊撃手から二塁手にコンバートされてから丸3年が経ち、「二塁を守るようになってよかった」としみじみと振り返る
二塁守備の進化
中野は「最初の頃に比べたらバッターの特徴や反応を見て、余裕をもって守れるようになった」と話す彼の守備は身体能力を生かし、二塁後方に舞い上がった打球を背走しながらスライディングキャッチするなど、印象深いシーンが多い
彼は、投手が投げるコースや球種を基にして、フライを追うための予測を行いながらプレーしている
これにより、データを駆使したファインプレーも実現している
年間最多安打の実現
中野は2021年にドラフト6位で阪神に入団し、遊撃手としてそのポジションを確保したが、2年目にはリーグ最多の18失策を記録した岡田監督(現オーナー付顧問)が復帰し、「投げるのを気にしながら守っている
負担が軽くなればバッティングもよくなる」と指示した結果、二塁コンバートは徐々に効果を見せ始めた
23年には、打撃部門で初となる最多安打のタイトルを獲得し、守備でもゴールデングラブ賞を受賞した
コンバートの成功例とその影響
中野は「二塁の場合は守備に集中でき、ショートの時よりも精神的負荷が少ない」と述べる昨年、長打を増やす狙いでスイングを大きくしたことが失敗に繋がったが、コンパクトなスイングに戻すことで打率も向上し、リーグ3位となった
現役時代に遊撃から二塁にコンバートされた藤本総合コーチは「3年続けることで感覚やポジショニングが分かり、自分のリズムができる
それがバッティングにも良い影響を与えている」と語る
中野選手の成果と今後
「石の上にも3年」という言葉があるが、彼のコンバートは非常に成功しており、今後も阪神だけでなく球界全体に語り継がれるだろうこれからの活躍にも大いに期待したい
中野拓夢選手の成長は、選手にとってポジション変更がもたらす影響と、適応力の重要性を表しています。特に、経験に基づいてプレーの幅を広げることが彼の成功に繋がったという点は、若い選手たちにとって大きな刺激となるでしょう。今後の阪神での活躍にも期待が寄せられます。
キーワード解説
- コンバートとは?選手がポジションを変更することを指し、別の位置でのプレーを経験することによって技能を開発する機会を得る。
- ゴールデングラブ賞とは?野球において守備の優秀さを評価する賞で、選手がその年に最も優れた守備をしたことを示す。
- 最多安打とは?シーズン中に最も多くのヒットを記録した選手に与えられるタイトルで、打撃力の指標となる。

