その中でも特に注目されているのがドラフト2位で入団した佐藤柳之介投手(富士大学出身)だ
彼は178センチという身長でありながら、小さなテイクバックから切れのある直球を投げ込む能力で期待されている
プロ野球において、直球の平均回転数は約2300回転であるが、佐藤は2600回転を超えることもあり、その高い回転数が彼の直球の威力を証明している
広島の左腕投手陣の変遷
広島といえば、かつては川口和久や大野豊といった本格派の左腕がチームを支え、強力な投手陣を形成した時代があったしかし2000年以降、チームは左腕不足に悩まされ、期待の若手選手が多く存在しながらも、その実力を引き出すことができずにいた
しかし、昨季からの流れで床田寛樹が左腕エースへと成長し、その後ろを追う後輩たちも育ちつつある
今季の開幕投手に指名されれば、大野以来の快挙となるだろう
データが示す近年の左腕投手数
年 | 選手数 | 登板数(先発数) |
---|---|---|
2015年 | 5 | 59(6) |
2016年 | 8 | 64(15) |
2017年 | 6 | 32(5) |
2018年 | 6 | 51(12) |
2019年 | 3 | 79(25) |
2020年 | 4 | 99(15) |
2021年 | 6 | 180(47) |
2022年 | 6 | 123(27) |
2023年 | 7 | 95(45) |
2024年 | 10 | 213(45) |
特に森浦大輔投手や黒原拓未投手など、異なるタイプの左腕が登板数を多く重ねており、それが選手個々の成長にもつながっている
広島カープの左腕投手陣はかつての強力さを取り戻しつつあります。特に床田寛樹投手の成長はチームにとっての大きな希望です。新たに加わった佐藤柳之介投手の存在も、今後のシーズンにおける左腕投手の活躍に期待をもたらすでしょう。競争が激化すれば選手全体のレベルが向上するため、さらなる進化が見込まれます。
キーワード解説
- 左腕投手とは?左肩でボールを投げる投手を指し、一般的に右利きの野球選手に対して、左利きの選手が投げるために特に重宝されます。
- テイクバックとは?投球動作でボールを持った投手の腕を後ろに引く動作を指し、この動きによってボールの速度や回転を増すことが可能です。
- 平均回転数とは?投球されたボールがどれだけ回転しているかを示す数値で、プロ野球では2600回転以上の場合、特に優れた直球の証明とされます。
- エースとは?チームの中で最も信頼され、試合の重要な場面で先発を任される投手のことを指し、試合の勝敗に大きく影響を与える役割を持ちます。