広島カープを変えたジョー・ルーツ監督の教えを振り返る
元広島捕手の道原裕幸氏(76)が、高橋慶彦氏(68)のYouTubeチャンネル「よしひこチャンネル」に出演し、広島東洋カープを変革したジョー・ルーツ監督の教えについて語った道原氏は1971年にドラフト1位で芝浦工大から広島に入団したが、入団3年間はチームが最下位に苦しんでいた
1975年、前年に1軍打撃コーチを務めていたルーツ氏が初めて監督に就任し、チームはその後大きな変革を遂げた
ルーツ監督は元メジャーリーガーという経歴を持ち、衣笠祥雄選手を三塁手にコンバートし、日本ハムから大下剛史選手を獲得、高橋慶彦選手をスイッチヒッターに転向させるなど、戦略の見直しを図った
特に注目されるのは、チームのユニフォームの色を変えた点だ
チームの帽子とヘルメットを伝統的な紺色から赤色に変更することで、選手たちの結束力を高めたという
ルーツ監督は「野球選手もマナーを覚えないといけない」とし、キャンプ中にネクタイを締めてディナー形式の食事を取らせ、ナイフとフォークの使い方も学ばせた
道原氏は、ルーツ監督による印象的なミーティングを回想している
「最下位だから外を歩くのも恥ずかしいだろう
優勝したら胸を張って歩けるぞ」という言葉がチームの士気を大いに高め、その結果、広島は同年のリーグ優勝を果たした
道原氏自身も75試合でマスクをかぶり、球団初のリーグ優勝に貢献した
しかし、ルーツ監督はフロントとの確執により、わずか15試合の指揮で退任することとなった
その後、古葉竹識氏が指揮を執ることになり、チームはさらなる成功を収めることになる
ジョー・ルーツ監督が広島カープにもたらした影響は計り知れません。彼の独自の指導法やチーム文化の改革が、選手たちの士気やパフォーマンスに大きな影響を与えました。特にユニフォームの色の変更によって結束力が高まったことは、チームにとって重要な転機となったでしょう。また、選手たちにマナーを教えたことも、野球選手としての人間力を育む一助となったのかもしれません。監督の退任後もその影響は色濃く残っており、広島の黄金時代の礎を築いたことは間違いありません。
キーワード解説
- ジョー・ルーツとは?:元メジャーリーガーで、広島東洋カープの監督を務めた人物。選手の成長を促し、チームの文化を根本から変えた。
- スイッチヒッターとは?:バッターが左右両方の打席に立つことができる選手のこと。高橋慶彦選手がこのスタイルに転向したことで打撃の幅が広がった。
- 結束力とは?:チーム内の団結や協力の状態を表す言葉。ルーツ監督の指導により、選手たちはより強固な結束力を持つようになった。

