試合は、阪神が1点を追う状況から始まる
六回に森下の内野ゴロで同点に追いつき、続く佐藤輝の適時二塁打で勝ち越しに成功した
先発投手の村上は7回を1失点で乗り切り、及川と石井がその後をきっちりと締めて、阪神が快勝を収めた
この試合で特に注目されたのは、藤川監督の采配である
藤川監督は、レギュラーシーズンに28試合しか出場していない島田を「6番・左翼」に起用し、意表を突いた
この起用の背景には、高寺を指名打者（DH）として起用し、守備を固めるという戦略があったとみられる
試合のカギとなったのは、8回表無死の場面
及川が柳町に左翼線への飛球を打たれたが、島田がギリギリのところでキャッチし、このプレーが流れを引き寄せた
万が一安打となっていたら、無死二塁で4番・近藤を迎える厳しい状況が待っていた
続いて2死二塁の場面では、ソフトバンクが代打に山川を送り込むが、藤川監督はここで及川に代わって石井を投入し、冷静な判断が見られた
石井は初球の外角スライダーでストライクを取り、内角高めの直球がボールになる
続く3球目には外角低めへのスライダーを投げ、山川がこれを見送る
その後、石井は四球を与えるも、チーム全体で意志を共有し、アウトを奪う意気込みが感じられた
先発の村上は、初回に先制点を許したものの、その後は調子を上げ、7回を投げ切る高いパフォーマンスを見せた
藤川監督は、相手打者の打ち損じや村上の状態を見極めて続投を決断したと思われる
今回の日本シリーズでは、両チームの多くの選手が出場経験を持ち、小久保監督も過去に指揮を執った経験がある
しかし、藤川監督は監督として初めての舞台であり、緊張も影響したかもしれない
それでも、初戦を制したことでチーム全体が落ち着きを取り戻すことが期待される
このように、阪神は初戦を勝ち取った件が今後の展開においてどれほどの影響を持つか注目が集まる
今回の試合は、阪神の戦略的な采配が光った試合だった。特に島田の起用は成功し、一つのプレーが勝利に直結した点は非常に注目される。藤川監督の手腕が今後の試合にも大きく影響を与えるだろう。
キーワード解説
- 逆転勝利とは？勝っているチームが逆に負ける状況に追い込まれることを指し、特にプレッシャーの中での勝利は価値が高い。
- 指名打者とは？主にアメリカンリーグのルールにおいて、ピッチャーの代わりに攻撃を行う選手を指し、チームの打線を強化する役割を持つ。
