広島市出身の名捕手、達川光男氏が語る少年時代と野球人生の原点
広島で数々の記録を打ち立て、元プロ野球選手としても知られる達川光男氏は、野球に対する情熱と幼少期の経験が深く結び付いている1977年に行われたプロ野球ドラフト会議で広島東洋カープから4位指名を受けて入団した達川氏は、広島商業高校と東洋大学を経た後、正捕手として1984年、1986年、1991年の3度にわたり、チームの優勝に大きく貢献した
達川氏のプレースタイルは、特に「インサイドワーク」として知られる技術に特徴がある
インサイドワークとは、捕手がピッチャーとの連携を取りながら、バッターをマークし、ピッチを組み立てる重要な技術である
この技術により、達川氏は相手打者の心理を読み、試合の流れを有利に進める力を持っていた
また、達川氏は「死球アピール」という独特のパフォーマンスでも有名だ
この技は、捕手が投球が打者に当たったときに過剰にアピールすることで審判の判断を有利に導くための手法で、技術と演技力が求められる
さらに、現役引退後も指導者として、また解説者として多方面で活躍しており、その存在感は現在もプロ野球界に強く残っている
そんな達川氏の野球人生の基盤は、少年時代の経験に由来する
広島市出身の達川氏は、新聞配達というアルバイトを3年生の2学期から始め、その経験が後のプロ選手としての心構えに影響を与えたという
「朝5時に起きて、自転車で新聞配達をしていました
雨の日でも配達をしないといけないのが大変でしたが、そこで培った経験が考え方や行動力を強化した気がします」と述べている
また、達川氏は新聞配達の中で多くの人と交流したことも、コミュニケーション能力を育む一因となったと感じている
友好的に接することで、人との関わりを学び、後の捕手としての役割に生かしたと言われている
少年時代の思い出として、達川氏は柔らかいボールを使った「手打ち野球」や、木に登ってセミを捕まえた体験があることを挙げている
これらから得た動体視力は、彼の捕手としての技術をさらに磨く要因となった
そうした自然の中での遊びは、精神的な強さや肉体的な鍛錬にもつながったと達川氏は語る
達川光男氏の少年時代の経験が、プロ野球選手としての成功の鍵となったことは興味深いです。日々の新聞配達を通じて得たコミュニケーション能力や責任感が、彼の捕手としての技術と人間性に大きな影響を与えたことが彼の発言から伺えます。
キーワード解説
- インサイドワークとは？：捕手が投手と連携し、バッターをマークしながら試合の流れを有利に進めるための戦術を指します。
- 死球アピールとは？：打者に投球が当たった際に、捕手が過剰にアピールすることで、審判の判断を有利に導こうとする技術です。
