今年のドラフトでは1位で中西聖輝投手(21=青山学院大学)、2位で櫻井頼之介投手(22=東北福祉大学)、3位で篠崎国忠投手(20=四国アイランドリーグ徳島)を獲得しました
この3人が全て投手で選ばれたのは、2004年のドラフト以来、実に21年ぶりのことです
中日ドラゴンズは今シーズン、リーグで最低得点を記録したため、一般的には打撃陣の補強が急務とされています
しかし、井上一樹監督(54)は「野手が欲しくなかったわけではない」としつつも、投手陣の将来に対する懸念が勝ったと明らかにしました
現在、中日ドラゴンズの先発投手陣はベテラン選手に依存する傾向があり、最も勝ち星を挙げたのは37歳の大野投手(11勝)で、次いで35歳の松葉投手(7勝)、39歳の涌井投手(4勝)と続きます
このような若返りが必要であるとの声がスカウトの間からも上がっており、特に外国人投手を除けば20代の先発投手は高橋宏と金丸のみという状況から、世代交代が急務であることが伺えます
加えて、来シーズンからはバンテリンドームの外野フェンスが改修され、「ホームランウイング」と呼ばれる新たな客席の設置が予定されています
外野フェンスの高さは4.8メートルから3.6メートルへと1.2メートル低くなり、打撃の面でも変化が生じることが見込まれています
これにより、打線の得点力がアップする反面、相手チームの得点力も高まるため、球団関係者は「投手力の強化が一層必要とされる」との見解を示しています
最近の打撃陣には多くの才能が集まっており、最多安打を記録した岡林選手や、3年連続で20本塁打を超えた細川選手、また17本塁打と27盗塁を記録した上林選手などがいます
このような状況から、来オフシーズンの補強も投手中心となることが予想されます
中日ドラゴンズの今回の投手上位指名は、ますます高まる世代交代の必要性を強く印象づけています。過去21年間、同じ方針をとったことがないのは、球団としても一大決心であることが伺えます。若手の投手育成とともに、今後の補強戦略が成功することを期待したいところです。
キーワード解説
- ドラフトとは? プロ野球におけるドラフトは選手を選ぶための制度で、各球団が新たな選手を獲得するための重要なイベントです。
- 世代交代とは? スポーツチームにおいて、年齢の高い選手から若い選手へと役割やポジションを移行させることを指します。
- 投手力とは? 野球において、投手の実力や成績を指す言葉で、良い投手が多いほどチームの勝率が高くなる傾向があります。

