今オフは合計9選手がFA権を行使する中で、カープが金銭だけで済ませた決断は、2018年に浅村栄斗がFA流出した埼玉西武以来の珍しいケースです
これにより、球団が選手を人的補償で獲得する可能性が失われた形です
年明け、オリックスからのプロテクトリストが届き、その後約1週間の熟考期間が設けられましたが、結局動いたのは金銭のみでした
九里はプロ11年間で通算260試合に登板し、71勝を挙げるなど実績を残しましたが、その代償は昨季の推定年俸1億4000万円の60%に相当する8400万円となりました
現在、カープは支配下選手枠70人に対し、68人が登録されています
そのため、枠を考慮すると金銭補償は予想された結果でもあります
しかし、昨年の西川龍馬に続き、また主力選手が流出したことは、チームにとって大きな痛手となりそうです
そのような「痛手」を軽減できるのが補償選手制度ですが、今回はカープがこれまでに獲得してきたFA補償選手を振り返りたいと思います
新たな選手を紹介できなかったことは残念ですが、過去を振り返ることにより今後の方針が見えてくるかもしれません
NPB(日本プロフェッショナル野球)にFA制度が導入された1993年以降、カープから初めてFA移籍した選手は1994年の川口和久です
当時は金銭による補償が主流だったため、カープも1999年の江藤智や2002年の金本知憲への移籍でも金銭を選びました
カープが初めて人的補償を選択したのは2007年、当時の監督新井貴浩が阪神にFA移籍した際に赤松真人を獲得したケースでした
阪神では出場機会が限られた赤松ですが、ブラウン監督の抜擢により、広島では大きな役割を果たしました
広島東洋カープが九里亜蓮のFA移籍に対し、金銭のみで補償する決定を下したことは、球団の選手育成の方針や戦略に影響を与える可能性があります。主力選手の流出が続く中、これからどのようにチームを再編成していくのか、一層の注目が集まります。
ネットの反応
広島東洋カープが、選手九里亜蓮のFA補償に関して金銭を選択したことに対してファンや関係者から多くのコメントが寄せられました
中には、枠の問題があったのではないかと指摘する意見や、欲しい選手が本当にいなかったのではないかとの疑問が浮かび上がっています
また、九里がマエケンのために空けられた枠でプレーできる喜びを感じているという意見もありました
これらのコメントからは、カープのファンの間で選手補償や編成に対する多様な視点が示されています
特に新コーチ陣の発表を待つ声があり、カープの未来に対する関心が高いことがうかがえます
広島の編成に関しては、ミスがあるとの強い見方も見受けられ、特に人的補償を選択しなかったことに対して批判的な意見があります
一部のファンは、昨年の好調とは対照的な大失速を振り返り、必要な選手を獲得できなかったことを嘆いています
加えて、現役ドラフトや外国人選手の獲得についても言及され、カープの補強戦略が他球団に比べて「ぬるい」との声もあります
これまでのFA補償の流れと比較し、金銭補償を選んだことが果たして正解だったのか、広島ファンの間で議論が続きそうです
全体として、九里の補償に対する熱い思いや、カープの今後への期待と懸念が交錯していることが分かります
ネットコメントを一部抜粋
枠が欲しければ2対1のトレードや金銭で枠は作れるので、本当に特に欲しい選手が居なかったがなのでは?
マエケンの為に開けてるんだよ、向こうでプレー出来ればそれはそれで嬉しい事。
まあ今回の人的補償の件や育成ドラフトの件は広島の編成のミスとしか言いようがないかな。
うーんこうなるなら現役ドラフトで2人目は必要なかったな。
戦力外や引退候補を12球団で最も数多く抱えているのが広島だったが、其れに反して昨年首切りしたのは極僅か!
キーワード解説
- FA(フリーエージェント)とは?選手が所属するチームから独立し、他のチームと契約できる権利のことです。
- 補償選手制度とは?FA移籍の際、移籍先チームが元のチームに対して選手や金銭を支払う制度と言います。
- 金銭補償とは?選手の移籍に対して、他の選手を獲得することなく金銭で補う方法を指します。