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中西太の指導がもたらしたプロ野球選手の成長

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2023年に亡くなった元西鉄ライオンズの中西太さんに関する新たな書籍が発表されました

中西さんはその優れた指導者としての面だけでなく、彼の人柄や指導方法についても注目されています

今回の書籍では、著名選手たちが語る中西さんの特別な指導についての事例が紹介されています

中でも真弓明信選手が1979年の阪神コーチ時代のエピソードは、多くの選手に影響を与えた指導内容として特に印象的です

真弓明信選手との出会い

真弓選手は当時25歳で、クラウンライターから阪神へ移籍しました

西鉄のおひざ元である福岡県出身で、1973年にライオンズに入団、1978年には初めての規定打席に到達し、打率.280という成績を収めました

しかし、新天地・阪神でのレギュラーの座は保証されていませんでした

「外角を強く打て!」の教え

中西さんは真弓選手に「外角を強く打て」と指導しました

プロ野球においては、アウトコース、つまり外角への球に対しての対応が特に重要です

この外角の球を打てないと打率も上がりません

真弓選手はもともとインコースを得意としていたため、外角への対応に悩んでいました

中西さんの指導は毎日のように行われ、春季キャンプの後の夜間練習でも指導が続きました

しつこさと情熱の指導

真弓選手は、中西さんの指導を「厳しくないけれど、しつこかった」と振り返ります

これは真弓選手が「一人前になりたい」という意欲を持っていたため、しつこい指導を受け入れることができたからです

中西さんは試合の技術を教えるだけでなく、投球練習まで行いました

長期的な成長への影響
真弓選手は自らの成績が向上した理由を中西さんの指導に求めています

彼は「中西さんがおっしゃっていたことができるようになったおかげで3割打てるようになった」と述べ、自己成長が指導のおかげだと感じています

中西太さんの指導方法は、選手の成長を促すための熱心なものでした。特に、真弓明信選手への指導のエピソードからは、ただ技術を教えるだけでなく、選手の意欲を引き出す工夫がなされていたことが感じられます。中西さんの影響を受けた選手たちが、プロとして成長した背景には彼の情熱があったのでしょう。
キーワード解説

  • アウトコースとは?プロ野球において、バッターに対する投球で、外側のコースへ投げられたボールを指します。
  • 打率とは?野球選手が打席に立った回数に対して、何回ヒットを打ったかを示した数値で、選手の打撃能力を測る指標です。

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