和田氏は、近年のNPB(日本プロ野球)において区分される「投高打低」の現象を二つの主要な要因から説明しました
現代野球における直球の進化
和田氏はまず、野球界の直球速度の上昇について触れました具体的には、2024年のNPBにおける直球の平均球速は146.7キロで、10年前に比べて約5キロも向上しています
これにより、150キロを超える速球が普通とされ、155キロを超える球はようやく「速い」とされるようになっています
この背景には、投手の技術向上や体力強化があるとされています
先発投手のローテーションの安定性
次に和田氏は、先発投手の継続的なローテーションについて言及しました「ローテの谷間」がなくなったことが打者にとっては大きな試練となり、これまで「チャンスピッチャー」と呼ばれた試合に臨時で投げた投手が減少したことが打率の維持を難しくしています
先発投手は球数やイニングを厳密に管理され、安定して投げるため、打者にとって打ちにくい環境となっています
打者のスタイルの変化
和田氏は、打者のスタイルにも変化が見られると指摘しました「自分流を持っている選手が少なくなった」と述べ、過去には選手ごとに明確な打撃スタイルが見受けられましたが、現在では指導者や理論に基づく「これがいい」とされるスタイルが重視される傾向にあります
和田氏は、選手自身のスタイルを持つことの重要性を強調しました
結論
和田一浩氏の指摘する通り、現代のプロ野球では投手の力量や打者のスタイルが試合の趨勢を大きく左右しています今後の技術革新やトレーニング方法の進化が、どのように影響を及ぼし、選手たちのパフォーマンスに反映されていくのかが注目されます
和田一浩氏の分析は、現代野球の厳しい環境を表しており、技術革新や戦略の変化が選手に及ぼす影響が大きいことを示しています。個々の選手が自分自身のスタイルを保持することが、今後の打率向上に繋がる可能性があります。
ネットの反応
和田一浩氏が指摘した内容に対して、コメント欄では現代の野球に対するさまざまな意見が寄せられています
特に、打者の3割打者が減少した理由として、選手たちの打撃フォームが画一化されているという指摘が多く見受けられました
70年代の映像を見て「小さく構えてダウンスイング」の打撃スタイルが一様であったことと、現在の選手たちが皆似たような振り方をしていることを引き合いに出すコメントもありました
また、技術的な進化や球種の多様化、投手の分業制が影響しているとする意見もあり、これらの要因が打者の成果にどのように作用しているかが議論されています
ネットコメントを一部抜粋
今は“これがいい”と言われることをみんながやる。
昔は子どもたちがいろんな選手のフォームの真似をしていたが、今は打者も投手も皆んな似たようなフォームだもんな。
球速、球種の増加や投手分業制の確立などはもちろん影響大きいだろうけど、やっぱり飛ばないボールが一番の原因でしょ。
打者に限らず、全てのスポーツに個性があって当たり前のはずなんだけど、レベルが高くなればなるほど、ある一定の攻略法というかスタイルしか通用しにくくなっていく。
「自分はこれでやる」というものはあった方がいい。
キーワード解説
- 直球とは?:直球は野球において、投手が最も基本的な球種として投げるボールで、変化球とは異なり、円筒系の軌道で直進します。
- NPBとは?:NPB(日本プロ野球)は、日本のプロ野球リーグのことで、セントラル・リーグとパシフィック・リーグの2つのリーグで構成されています。
- ローテーションとは?:ローテーションは、野球において先発投手の起用方法のことで、投手が定期的に先発する順番を指します。