広島商の永谷歩夢、兄の思いを胸に甲子園へ挑む
第97回選抜高校野球大会で94年ぶりの優勝を目指す広島商の永谷歩夢選手(3年)は、人一倍強い気持ちで試合に臨む歩夢選手は、兄の純也さん(20)が広島商が前回出場した3年前の大会で、新型コロナウイルス感染者が出たために大会途中で出場を辞退したという辛い過去をもつ
その思いを胸に、「試合を続けられなかった兄の分まで頑張りたい」と語る
兄の経験が支えに
歩夢選手は、2022年のセンバツで兄がプレーする姿を見て以来、甲子園への憧れを胸に抱いてきたこの大会で純也さんは丹生(福井)との試合で二塁を守り、家族が応援する中でプレーする様子を見ていた
しかし、数日後、部内でのコロナ感染が原因で出場を辞退することになり、純也さんは涙声で家族にその事実を伝えた
呼びかける言葉も見つからず、歩夢選手は兄の苦しみを理解しつつ、「まだ高校野球人生が終わったわけではない」と前を向く姿に感銘を受け、広島商に入学した
プレッシャーを乗り越えて
広島商に入部した歩夢選手は、周囲から「純也の弟」と見られるプレッシャーにさらされたが、厳しい練習を耐え抜き、センバツでのベンチ入りを果たしたその成長の裏には、兄からのアドバイスがあった
中学までは捕手だった歩夢選手であるが、現在は一塁手として出場している
今年の正月には、母校の中学で純也さんとともに練習をし、打球処理についての指導を受けたという
兄と両親の支え
父真志さん(47)は、「歩夢は純也のことを先生のように尊敬している」と語り、二人の関係の深さを伝えるセンバツ出場を決めた時、歩夢選手は純也さんに電話で報告
純也さんからの「冬の練習が一番大切だ」との言葉が、歩夢選手にとっての励みとなっている
また、6歳上の兄優人さん(23)も病気で満足に野球ができない中、歩夢選手は兄たちの分も背負ってプレーすることを誓った
まとめ
広島商の永谷歩夢選手は、兄たちの思いを胸に、甲子園の舞台での活躍を誓う家族の絆は、彼の努力の原動力となっている
広島商の永谷歩夢選手の物語は、兄の苦悩と情熱を背負いながら挑む高校野球の姿を象徴しています。家族のサポートと、自らの努力が融合し、彼が甲子園でどのように躍進するか注目されます。
キーワード解説
- 甲子園とは?:甲子園は、高校野球の全国大会が行われる場所で、多くの高校生にとっての憧れの舞台です。
- 新型コロナウイルス感染者とは?:新型コロナウイルス感染者は、COVID-19という病気に感染した人を指し、特に2020年以降、世界で大きな影響を与えています。
- ベンチとは?:ベンチは、野球の試合で選手が待機する場所で、出場する選手や控え選手がここに座ります。