試合は、1―1で迎えた六回裏、横浜のエース・奥村頼人がマウンドに上がると、三者連続三振を奪う圧巻の投球を披露し、その流れを引き寄せた
奥村の快投に触発されるように、主将の阿部葉太を含む野手陣が活性化した
六回裏、横浜は1死二塁の好機を迎え、為永皓が一、二塁間を抜く勝ち越し打を放った
その後、続けて阿部も左前適時打を打つなど、この回だけで3点を奪い、試合の流れをつかんだ
試合序盤は、西日本短大付の変化球に苦しんでいた横浜だが、五回終了後には「本来の強みである思い切りの良さをもっと出そう」と野手陣で話し合った
為永は「思い切って、少しがっつくぐらいの意識で」臨んだ結果、外に浮いた直球にうまく対応し、打球を引っ張ることに成功した
また、西日本短大付の2番手左腕・原綾汰のボールが浮いてきたのも見逃さなかった
これで、横浜は昨秋からの公式戦連勝を「18」と伸ばした
これまでは、奥村と2年生本格派右腕・織田翔希の「ダブルエース」が注目されていたが、阿部は「秋に2人に抑えてもらって勝ったが、(今大会)2回戦の沖縄尚学戦のように打ち勝つことも重要だ」と語った
為永もまた、「あの2人におんぶにだっこではいけない」とし、野手陣の奮起を誓った
昨秋の明治神宮大会王者である横浜は、次戦で健大高崎(群馬)との準決勝に臨み、連覇を狙う態勢を整えている
横浜高校の強さが際立った試合でした。特にエース奥村による素晴らしい投球が、チーム全体に活力を与えたと思います。選抜大会での成功は、この先の勝利にもつながるでしょう。
キーワード解説
- 選抜高校野球大会とは?高校野球の全国大会で、春に開催される大きな大会です。
- 連勝とは?同じ条件下で続けて勝つことを指し、チームの強さや勢いを示す重要な指標です。
- エースとは?野球において最も信頼されている投手のことで、試合の重要な局面で登板します。
- 適時打とは?得点を上げるために打たれるヒットのことで、試合の流れを変える役割を果たします。