試合の7回、1死三塁の場面で降板した伊原は、安定したピッチングを見せたものの、勝ち越しを許してしまった
特に問題視されたのは、7回の古賀選手への四球であり、下位打線を歩かせたことが相手の攻擊を招く結果となったのである
伊原の投球スタイルと制球
伊原の投球フォームは、一見独特であり、セットポジションに入る直前に左足のかかとを浮かせてから投球に入るこの動作がリズムを作る要素となっているが、クイックモーション(いわゆるクイック投球では、投手がランナーの盗塁を防ぐために素早く投げるフォームを指す)の際にはこの動作ができず、制球に影響が出る場合がある
決勝点を生む三塁打
また、代打・増田選手に打たれた決勝の三塁打も、内角にボールを投げ切れていれば詰まらせることができたかもしれない伊原は多彩な球種を持っており、特に注目すべきは100~110キロのスローカーブである
この球は、目線をずらすような落差を持ち、相手バッターにとっては非常に厄介である
7回に茂木選手を見逃し三振に仕留めた際のスローカーブがその良い例だ
球種の使い方と展望
伊原は100球の中でカーブをわずか3球しか投げなかったが、今後は緩急をうまく使いこなし、ストレートの効果を高めることが重要と言えるストレートの威力を引き上げるためには、他の球種との組み合わせや投球タイミングが鍵となるだろう
阪神の伊原投手は試合の中で示した安定感が印象的であったが、勝利に繋がらなかったことは残念である。今後は、特に制球力の向上と投球スタイルの改善が求められるだろう。彼の持つ多彩な球種をうまく活かし、さらなる成長を期待したい。
キーワード解説
- クイックモーションとは?- 投手がランナーを出すときに早く投球するためのフォームです。
- スローカーブとは? - 通常のカーブよりもゆっくりとした速さで投げる球種で、バッターを惑わせる効果があります。

