この日、オリックスの捕手である森友哉選手が登場したのは、かつての高校時代のチームメイト、福森大翔(ふくもり ひろと)さんとの感動的な瞬間を共有するためだった
福森さんは現在、希少がんの治療を受けており、これまでに三度の手術を経て抗がん剤治療を行っている
ミットに届いた力強いボール
始球式では、森選手が捕手を務め、福森さんが投手としてマウンドに立った実は、この始球式の実現は約二ヶ月前から決まっていたが、その間、森選手は福森さんの練習にも付き添い、心配する気持ちを持っていた
しかし、試合当日は福森さんから力強いボールが放たれ、その球速はなんと森選手の頭を越えるほどだった
森選手は急いでジャンプし、そのボールをなんとかミットで掴み取った
インタビューで森選手は、「本当に投げられるのか心配だったが、見事に届いて驚いた」と言及した
病室に駆けつけ「まだ泣くところでもないな」
始球式が成功裏に終わった後、福森さんは「友哉の顔しか見えなかったが、次第に球場全体を見渡せるようになった」と振り返った抗がん剤治療による体調不良を乗り越え、彼は無事にこの日を迎えられたことに感謝を表した
互いの絆を深めた二人の存在は、支え合う友情の力を象徴している
また、森選手は福森さんの病室にも訪れ、励ましの言葉をかけたことを語り、「泣くのはまだ早い」と言った友哉の言葉が印象に残った
この特別な日には、母校である大阪桐蔭高校の吹奏楽部が応援に駆けつけ、始球式を盛り上げた
福森さんは、「皆の応援に背中を押された」と感謝の意を示し、友情の大切さを再確認したことであろう
今回のオリックス対巨人の試合前に行われた始球式は、特別な友情の絆を感じさせる感動的な瞬間だった。福森さんが病気を克服し、力強いボールを投げたことは、彼自身の勇気だけでなく、森選手との深い絆を象徴するものと言える。友情が大きな力となることを証明した日であった。
キーワード解説
- 始球式とは?一試合の開始を告げるために特別に行われる投球イベントのこと。
- 希少がんとは?比較的珍しいタイプのがんのことで、治療が難しいことがある。
- 抗がん剤治療とは?がん細胞を攻撃する薬を使って治療を進める方法のこと。
- 吹奏楽部とは?主に学校のイベントで演奏を行う音楽部活動の一つで、楽器のアンサンブルを楽しむ。

