先発の大野雄大投手(36)が7イニング1失点の力投を見せながらも、打線が沈黙
過去3戦3敗と苦手にしていた日本ハム・伊藤大海投手から得点できず、両リーグワーストタイとなる今季15度目の零封負けを喫した
チームはここ8試合連続で先制を許し、戦績は2勝6敗
4年ぶりの交流戦勝ち越しはなくなった
試合後、大野は1点の重みをかみしめていた
「伊藤投手との投げ合いでロースコアになることは意識していた
その中で先に点を取られて悔しいです」
今季最長となる7イニング3安打1失点の好投も実らなかった
大野のピッチングスタイル
初回から飛ばした最速147キロ直球でグイグイ押した
3回、先頭・山県に左翼越えの二塁打を許しても動じない
伊藤は高め143キロ直球でバント失敗(捕邪飛)を誘い、五十幡も142キロ直球で詰まらせて右飛
2死一、二塁で迎えたレイエスは外角ツーシームで右飛に
5回まで1安打無失点と、完全に試合を支配していた
決勝点、犠飛が響く
だが6回先頭・五十幡に右翼線への三塁打を浴びる
「1点も与えられない」と1ストライクから2番・清宮幸へ投じた2球目
内角高め145キロは右翼へのライナーに
「強烈な打球を(上林)誠知がよく捕ってくれた」
この打球が決勝の犠飛となり、今季3敗目(2勝)を喫した
新たな取り組みを実践
黒星こそ付いたが、試合をつくった今季はチーム事情から登板間隔が空く機会も
この日の登板も、6日のロッテ戦(バンテリン)から中13日
ブルペン入りするタイミングをこれまでの2日前から3日前に変えて投じる球数を増やすなど、今の自分に合う調整方法を模索してきた
さらに今季からはケアにも工夫を凝らす
登板後に施していた肩のアイシングをやめた
球団OBの山本昌さんがアイシングしていなかったことをトレーナーから聞いて実践
「肩の張りは和らぎました
昔は登板3日後まで張りが残ってブルペンを回避していた
何が正しいか分からないもんです」
今季は登板翌日にも投球練習をして課題を確認する姿も
15年目
置かれた環境に適応しつつ、新たな取り組みにも挑戦する
この試合で中日はまたも日本ハムに零封負けを喫しましたが、大野投手の好投は光りました。新たなケア方法を試みながら、15年目ともなる彼の挑戦は、スポーツ選手が環境に適応し続ける重要性を示すものです。
キーワード解説
- 交流戦とは?プロ野球のチームが異なるリーグの対戦を行う特別な試合で、毎年6月に実施される。
- 零封負けとは?野球において、相手チームが1点も得点を挙げられずに敗戦することを指す。
- 辻投手とは?日本プロ野球の投手で、ストレート主体のピッチングスタイルで知られる。
- ピッチングスタイルとは?投手が投球時に用いる技術や戦術のことを表し、例えばストレートや変化球の使い方が含まれる。

