この試合でモイネロは、通常の左投げのグラブを外し、右手用のグラブを装着し、右投げで投球を行った
これには観客から大きなどよめきが起こった
モイネロは、スリークオーター気味のフォームから初球はボール、続く2球目もボールとなったが、3球目は真ん中高めの直球を124キロで投げ込むと、見事に三飛に仕留めた
モイネロは、「球速が出せなかったのが残念」と振り返る一方で、「普通の外野手くらいは右で投げられる」と自信を見せている
モイネロは元々小さいころから右で投げていたが、これまで試合でその機会がなかった
試合の1週間前には、ホームでの試合前練習中に、借りた藤井選手のグラブでキャッチボールを行うなど、準備も怠らなかったという
彼は現在、左投げ左打ちの登録選手でありながら、6月には右打席で安打を記録した“スイッチヒッター”
この日の投球を受けて、小久保監督からの反応が気になるところだが、モイネロは「リアクションはなかったけど、投球を見てクローザーになれると思っているかもしれない」と期待をこめた微笑みを見せた
左で先発、右でクローザーという夢を描くモイネロの姿に、観客は興奮を隠せなかった
スイッチピッチャーとは?
スイッチピッチャーとは、左右両方の手で投球ができる投手のこと日本プロ野球では、近田豊年が知られています
近田は南海(現在のソフトバンク)に入団し、左右どちらでも投げられる特異な選手でしたが、実際には全て左手での登板にとどまりました
モイネロ選手が右手で投球したことは、非常に珍しい出来事です。プロ野球において、左右両方で投球できる選手はごくわずかで、モイネロの挑戦はファンにとって新鮮な刺激となっています。彼の将来が楽しみです。
キーワード解説
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