江夏豊と工藤公康が語る大谷翔平の復帰投球と未来の変化球

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 阪神の英雄、江夏豊(77)氏と西武、ダイエー、巨人を日本一に導いた工藤公康(62)氏

この二人のレジェンド左腕は、野球界における師弟関係を築いており、特に江夏氏がキャリアの最終盤に西武に在籍していた頃からその関係は深まった

彼らは最近の野球界について、特に大谷翔平選手の復帰投球について語り合った

ケガ明けの大谷翔平に脱帽

江夏:最近、君は野球を観ているか?今年のセ・リーグはほとんど阪神で決まりだな

工藤:交流戦後の11連勝が止まったが、その後も順調に勝ち星を伸ばしているから安心だ

江夏:パ・リーグは俺たちの古巣、西武が去年に比べて健闘していると思う

工藤:ここからは様々な課題をクリアしていく必要があるだろう

進化する変化球の数々

江夏:最近の選手はカーブやスライダー、ツーシームなど多様な変化球を使いこなしている

特に日ハムから巨人に移籍した田中瑛斗選手はシュートを決め球にして面白い

工藤:シュートといえば、昔の平松政次選手が思い出される

江夏:最近の選手は多彩な変化球が増えすぎて、新しいアイデアを見出すのは難しいだろう

未来の変化球

工藤:今後はどんな変化球が出てくるのだろうか?江夏:新しい変化球といえば、「上に浮き上がるボール」だな

工藤:それには相当なスピードが必要だ

江夏:普通は考えられないが、未来にそんな時代が来るかもしれない

工藤:大谷選手は私たちの予想を超える存在だ

彼が投げる160キロを超えるボールは、手術から復帰した選手にとっては驚異的だが、彼はそれを実現してしまう

江夏:大谷選手のような選手がもっと日本から出てきてほしい

工藤:彼に近い選手が増えることで、日本とアメリカの実力差はほぼ埋まるだろう

取材・文/松永多佳倫(ノンフィクション作家) 江夏豊氏と工藤公康氏による対談は、野球界の今後や大谷翔平選手の影響力について非常に興味深い内容であった。特に、大谷選手のような新たな才能が日本野球界において育つことへの期待が示され、多くのファンに勇気を与える結果となった。彼らの言葉からは、選手と監督、及び世代を超えた野球の知識や情熱が感じられ、ファンにとっても感慨深いものであった。
キーワード解説

  • 変化球とは? 投手が投げるボールにかける回転や速度を変えることで、打者からは予測できない軌道にする投球法を指します。
  • シュートとは? ボールが打者に向かう際に、横に曲がる変化球の一つです。真っすぐなボールと違い、ボールが打者のスイングを外れることがあります。
  • 復帰投球とは? ケガから回復した選手が実際の試合に復帰して投げるピッチングのことを指します。選手の調子やケガの影響を測る指標ともなります。

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