9回にマウンドに上がった阪神石井大智投手(28)が無失点で試合を締め、藤川球児監督(45)に並ぶセ・リーグ記録の38試合連続無失点を達成した
6月には頭部に打球が直撃するショッキングな離脱もあったが、苦難を乗り越えて偉大な記録にたどり着いた
チームは連敗を「2」でストップ
優勝マジックは1つ減って「30」
カウントダウンを再開させた
最後の1球がミットに収まっても、石井の表情は変わらなかった
「平常心でいきました」
1回3者凡退で達成した38試合連続無失点
普段通り、淡々と打ち立てた金字塔だ
「自分なんかがというところもありますけど
次も変わらず、自分の仕事をできるように」と、控えめに語った
4点リードの9回に登板した石井は、あっさりと打者2人で2死を奪い、最後は代打宮本を見逃し三振に仕留めた
今季は6月に頭部打球直撃で一時離脱したが、復帰後も無失点を継続し、ついに藤川監督の持つセ・リーグ記録に並んだ
同じ四国IL高知出身の大先輩である藤川投手に肩を並べたことは、特別な意味を持つ
約7年前の彼の姿を想像できた者は少ない
技術者としての専門的知識を養成する秋田高専出身であり、高専卒では初のプロ野球選手となった
東日本大震災の影響から、当初は建築士志望だったが、「180度なのか540度なのか分からないですけど」と笑って振り返る彼の言葉には、努力と情熱の結晶が詰まっている
石井は、「大学に行くこと、いい企業に勤めることが正解じゃない
人生は自分で作っていかなきゃ後悔するでしょ
死ぬ時に『あれやっとけばよかった』と思うのはめちゃくちゃもったいない」と、彼自身の選んだ道に誇りを持つ
20年のドラフトでは最下位の74番目でプロ入りしたが、その決断に誇りを持つことは、彼の今に繋がっている
「仮にプロ野球選手になっていなかったとしても、この時間は自分の中でめちゃくちゃ貴重だったと思うし、誇れると思う」
自身の記録を塗り替えられた藤川監督も「本当に誇らしいですね
もうその一言です」と彼を称賛し、チームの優勝マジックも30に減少
石井は「これからも監督の力になれるように」と力強く今後を見据えた
選んだ野球人生は、まだまだ続く
【波部俊之介】阪神タイガースの石井投手が38試合連続無失点を達成したことは、野球界において非常に意義深い出来事です。特に彼は、苦境を乗り越えつつこの成績を残したため、ますます多くのファンからの支持を得ています。今後の彼の活躍にも大いに期待がかかります。
キーワード解説
- 無失点とは?:無失点とは、ピッチャーが1人の打者も許さずに、試合を進めることを言います。これによりチームに貢献する重要な役割を果たします。
- 優勝マジックとは?:優勝マジックとは、あるチームが優勝を決定するために必要な勝利数を示す数字のことです。この数字が減ると、優勝の可能性が高まることを意味します。
- セ・リーグとは?:セ・リーグは、プロ野球のセントラルリーグの略称で、日本のプロ野球界における2つの主要リーグの一つです。もう一つはパシフィックリーグです。

