東海大の庄司裕太投手、脱力を意識したフォーム改良でエースとして成長中

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

脱力を心掛けた庄司投手、真のエースへの道を歩む

【10月18日】首都大学リーグの第7週、東海大学が筑波大学と対戦し、2-5で敗北を喫した

その試合の先発のマウンドに立ったのは、リーグで防御率0.96を誇る庄司裕太(3年・東海大相模高)だ

庄司は、リーグ戦での登板がこれまで限られていたが、故障からの復帰を経て、今年は飛躍の年と位置づけている

庄司は、「東海大相模高から東海大に進学するのは自然なことでした」と語り、母校への愛着を示した

彼は1年春にリーグ戦デビューを果たしたが、その後のシーズンでは故障に悩まされ、4シーズンで登板はわずか3試合に留まった

特に、オフシーズンに治ったと思われる怪我が、シーズン前には再発してしまうという悪循環が続いていた

昨秋季リーグでは出場せず、その間にフォームに見直しを加えたという

庄司は、「体が突っ込む癖があったので、それを直したことでコントロールと変化球の質が向上しました」と振り返る

具体的には、左手の動きを変更し、ボールを本塁向かって真っすぐに出すことを意識した結果、軽い力加減でも打者を差し込むことができるようになった

彼はまた、西武の今井達也投手のフォームを参考に、ノーワインドアップからセットポジションに変更した

これにより、脱力することを心掛け、「半年をかけて、ようやく肩や肘への負担も減った」と新たな成果を実感している

6月の全日本大学野球選手権では2試合にリリーフ登板し、無失点を記録

高校時代から多くの観衆の前で投げる経験があったため、緊張はしなかったという

この夏はチームの離脱もなく、順調な日々を過ごした

今季初の1回戦先発を果たす

今秋のシーズンが始まると、庄司は日体大との2回戦で初登板を果たし、その後、帝京大戦でも2番手としての役割を全うし、6イニングを1失点に抑える好投を見せた

彼の決め球となるフォークも進化しており、「フォームを見直した結果、フォークが落ちるようになりました

フォークを投げる時は背負い投げのイメージを持っています」と自信を覗かせた

筑波大学との試合では今季初めての1回戦先発を務め、ストレートは140キロ中盤を記録

変化球とのコンビネーションで打者を抑えるも、8回裏には連打を浴びて降板

チームも逆転許し、結果は2-5で敗北となった

長谷川監督は「最後まで粘りきらないと本当のエースにはなれない」と厳しい言葉を寄せたが、それは庄司への期待の表れでもある

「ここまで上手くいくとは思っていませんでした」と胸の内を明かした庄司

シーズンも残りわずかとなったが、「次の試合で完封を狙いたい」との意気込みを語り、勝利のために全力を尽くす覚悟を示した

庄司投手のストーリーは、困難を乗り越える決意と努力の象徴です。故障から復帰し、フォームを見直すことで成長を遂げた彼の姿勢は、多くの選手に勇気を与えるでしょう。パンチの効いたストレートと変化球のコンビネーションが生み出す好投は、他の選手にも影響を与え、チームが早く立て直すことを期待します。
キーワード解説

  • 脱力とは?筋肉の緊張を和らげ、力を抜いた状態を指します。特にスポーツでは、無駄な力を使わずに、効率的な動作をするために重要とされています。
  • フォークとは?野球における変化球の一種で、ボールが落ちるように投げる投手の技術です。バッターはボールが高く来ると思ってしまい、打つタイミングを外されることが多いです。
  • ノーワインドアップとは?投手がボールを投げる際の投球動作の一つで、バッターにボールを投げるときに、体を一旦バックスイングせずに、すぐ投球に移るスタイルです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。