ドラフト1位の柴田がデビュー戦で放った輝き
昨年に続き2位でレギュラーシーズンを終えた日本ハムプロ1年目の選手たちは、どんなシーズンを過ごしたか……育成を含め8人のルーキーの中から、柴田獅子投手と山縣秀内野手の1年目を振り返る
福岡大大濠高からドラフト1位で入団した柴田は、ファームで「投打二刀流」に挑戦した
この「二刀流」とは、投手と野手の両方でプレーする選手を指し、日本のプロ野球界でも注目されているスタイルです
柴田の初登板は4月20日、イースタン・リーグのオイシックス戦
彼は先発のマウンドに上がり、圧巻の投球を披露
先頭打者から見逃し三振、見逃し三振、さらに空振り三振という完璧な形で1イニングを3者凡退に抑えました
打者としても6月28日のイースタン・リーグDeNA戦で、打球を思い切り振り抜き、ライトスタンドへ豪快にアーチを描きました
7月には「レクザム フレッシュオールスターゲーム2025」に出場し、イースタン・リーグ選抜の先発を任されました
1回1安打1四球1奪三振無失点という結果を残し、大役を果たしたその後、26日に1軍初昇格が決定
初試合となったロッテ戦で初登板・初先発に抜擢されました
初回には藤原恭大外野手を初球で打ち取り、その後もストレートで押して3者凡退の滑り出し
デビュー戦はそのまま3回39球、パーフェクトピッチングで華々しく飾ることとなりました
プロ2戦目は8月23日のソフトバンク戦で、6回から2番手として登板
2イニングを無失点に抑えたものの、3イニング目には3連打を浴び、1点を許しました
しかし、自己の指名を行ったソフトバンクに対して力強い投球を見せ、印象に残るピッチャーとしての一歩を踏み出しました
レギュラーシーズンを4試合、0勝0敗、0セーブ、1ホールド、1HP、防御率2.92という成績で終えています
持ち味の守備に加え打撃でも活躍した山縣
山縣選手はドラフト5位で早稲田大学から入団し、開幕戦の1軍には名を連ねられませんでしたが、4月15日のロッテ戦でプロ初出場を果たしました18日のオリックス戦では「8番・二塁」で初スタメンに抜擢され、九里亜蓮投手からプロ初安打を記録
4月は8試合に出場し、月間打率.300（10打数3安打）とアピールに成功しました
5月13日にはオリックス戦で山崎颯一郎投手からプロ初打点となる適時打を放ち、6月4日の阪神戦では待望の一発を記録
特に、4回で迎えた勝ち越しの2ランホームランはチームを勢いづける重要な得点となりました
しかし、5月と7月は月間打率が1割台に落ち込み、8月はファームで調整しなければならない時期もありました
それでも9月には4試合連続安打を達成し、大きな存在感を示しました
特に注目すべきは、9月9日に最優秀防御率のリバン・モイネロ投手から放った2打席連続本塁打
その成果は、プロ入り初の3安打＆最多3打点という輝かしい結果となりました
山縣選手は、早大時代から守備の安定感を誇り、プロでもその姿勢が顕著に現れています
今年のレギュラーシーズンは84試合に出場し、打率.232（185打数43安打）、3本塁打、11打点、3盗塁、OPS.561という成績を収めました
「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ第3戦での本塁打は、舞台にふさわしい存在感を示すものでした
柴田獅子選手と山縣秀選手のプロ1年目は非常に注目されました。特に柴田選手の二刀流に挑戦する姿勢や、初のパーフェクトピッチングは彼の今後の成長を期待させるものです。また、山縣選手の守備や打撃でも存在感を示し、チームに貢献した点も光ります。今後の成長が楽しみです。
キーワード解説
- ドラフト1位とは？ 昨年のドラフトで1番目に指名された選手を指します。
- 二刀流とは？ 投手と打者の両方をこなす選手のスタイル。日本の野球界で成功した例では大谷翔平選手が有名です。
- パーフェクトピッチングとは？ 投手が試合中に一人も出塁させない投球のことを指します。
- OPSとは？ 出塁率と長打率を足し合わせた指標で、選手の攻撃力を示す数値です。
