阪神藤本敦士コーチ、震災から得た教訓と野球の力を語る

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阪神タイガースの藤本敦士総合コーチ(47)が、阪神・淡路大震災から30年を迎え、当時の思いを振り返った

兵庫県明石市に住んでいた藤本コーチは、震災直後に育英高校の選手としてセンバツに出場する予定だったが、その道のりは想像を絶するものであった

震災直後の混乱と心の葛藤

震災の影響で、育英高校がある神戸市長田区は甚大な被害を受け、普段40分で到着するはずの道が5時間かかることもあった

藤本コーチは、「普段見慣れた風景が一変してしまった」のを記憶に残している

学校は避難所となり、彼は心の中で様々な葛藤を抱えていた

プロ選手としての使命感を背負いながらも、「この状況で野球をしていいのか?」という思いが芽生えていた

スポーツの力の実感

やがて、センバツの開催が決まると、彼は心境が変化した

1回戦に勝利し、宿舎に戻った際に避難している人々が涙を流しながら感謝をもらしたことが印象的で、「私たちがスポーツを通じて人々に勇気を与える役割を果たしている」と知った瞬間だった

「全員に伝わるわけではないが、確信を持てた」という言葉が、藤本コーチの心の奥に響く

神戸の復興と自らの成長

藤本コーチは、03年と05年の優勝を経験し、地元神戸で冠した優勝パレードを振り返る

その際、町が活気づく様子を見て、住民たちの復興への努力がいかに大きなものであったかを感じ、自らの責任や役割を再認識した

未来への継承
藤本コーチは、今後も阪神タイガースの一員として、震災の教訓を次の世代に伝えていくことを使命としている

「いつ何が起こるかわからないが、今できていることに感謝してほしい

阪神が勝てば、多くの人が笑顔になる

それが私の願いでもある」と語る

藤本コーチの言葉からは、震災によって生まれた多くの教訓が感じられました。彼はスポーツが持つ力を実践を通じて学び、それを後の世代に伝える意義を強調しています。いざという時、野球だけでなく、さまざまな形で人々をつなごうとする姿勢が印象的です。
キーワード解説

  • 阪神・淡路大震災とは? 1995年1月17日に発生した大震災で、兵庫県を中心に甚大な被害を引き起こした自然災害。
  • センバツとは? 全国高等学校野球選手権大会の春の大会のことで、全国の高校が参加する重要な大会。
  • 使命とは? 自分に与えられた役割や責任のことで、特に社会貢献に関するものを指す。
  • 復興とは? 災害後に元の状態に戻すための活動を指し、都市や地域の再生を目的とする。

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