初戦は接戦で敗れたものの、第2戦での圧倒的な勝利を足がかりに、見事な流れをつかむことに成功した
小久保裕紀監督(54)は、昨年の日本シリーズ敗退や今年のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージでの失敗から学び、「出し惜しみしない戦い」を徹底したことが、その勝利の要因とされている
本紙評論家でありホークスOBの加藤伸一氏は、「今年の日本シリーズは、小久保監督の采配がこれまでとは明らかに違っていた」と指摘する
小久保監督は、その決断力を今年のシリーズで遺憾なく発揮した
昨年や今年のCSファイナルステージでは「出し惜しみ」が目立ったが、今シリーズではその反省を修正し、勝てる展開にとどまらず、ビハインドの場面でも藤井、松本裕、杉山の3人をリリーフとして惜しみなく投入した
短期決戦においては、「温存」よりも「総動員」が求められることを、このシリーズで改めて示した
リリーフ陣においても、藤井から松本裕、そして杉山へのリレーは安定感を保った
特に、守護神の杉山は3連投を含む4試合で1勝2セーブという素晴らしい成績を残し、チームに大きな貢献を果たした
リードを守るだけでなく、劣勢でも流れを断ち切る働きをしたことが、首脳陣の迷いを消した要因とも言える
打撃陣では、小久保監督が信頼する山川選手が注目された
第2戦から日本シリーズタイ記録となる3試合連続本塁打を記録し、チームに勢いをもたらした
阪神は山川への攻め方を見誤り、ストライクゾーンで勝負すべきでなかったにもかかわらず、そこで勝負した結果、痛打を許した
このことは短期決戦における攻守の判断の難しさを象徴している
第2戦での大勝がシリーズの流れを決定づけ、ここから4連勝を収めた
短期決戦では、「流れを逃さないこと」が極めて重要である
小久保監督は、その流れをしっかりと見極め、先手を打った
その結果、昨年のように「様子を見る」のではなく、「決断して動く」采配が功を奏したことは間違いない
投手陣と打撃陣がうまくかみ合い、チーム全体が一体感を持って戦ったことが、日本一への道を開いた
総じて、今年のホークスは「反省からの成長」を体現したチームと言える
ソフトバンクホークスが日本シリーズで優勝した結果は、多くのファンにとって感激をもたらした。小久保監督の采配が、過去の反省を活かしたものだったことに多くの人が共感したのではないだろうか。特に、投手陣の起用法が期間中しっかりと機能したことは、チームの勝利に寄与した重要な要素となった。
キーワード解説
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