阪神は先発した才木浩人投手(26)が右手に打球が直撃した後も続投したが、踏ん張り切れずに逆転負けを喫し、今季初の7連敗となった
自身の交流戦連勝は6で止まり、連続イニング無失点も35回1/3で途切れた
本拠地に帰ってきても白星が遠い藤川虎だが、ヤクルトを除くセ・リーグの残り4球団も敗れ、2・5ゲーム差の首位は変わらず
一日も早く、強い虎を取り戻したい
利き腕を襲った痛みに耐えて志願の続投も、野球の神様は無慈悲だった
六回まで無失点の好投から一転、打球直撃のアクシデントに見舞われ、一気に逆転を許した才木
自身の交流戦黒星は18年6月17日・楽天戦以来、2557日ぶり
試合後は右手甲に痛々しくテーピングを巻いて、「先制点を取ってもらった後、守り切れなかったので、申し訳ないですね」と無念さをにじませた
好材料はそろっていた
ロッテには23年から2年連続で完封勝利
交流戦はここまで2試合で14回無失点
相性通りに、立ち上がりからテンポのいいピッチングで試合を進めた
六回は2死三塁のピンチで山本を直球で空振り三振
力強くガッツポーズを決めて雄たけびをあげ、連続無失点イニングを自己最長タイの35回1/3に伸ばした
連敗ストップの希望が甲子園に充満する中、1点リードの七回に暗転した
先頭の安田、藤岡の連打に、犠打を決められて1死二、三塁
フルカウントから156キロ直球を高部にはじき返された打球が、右手に直撃
一塁方向に転がったボールを拾い上げ、三塁走者を挟殺プレーでアウトにした
治療後に続投し、2死二、三塁で代打・角中と対戦
またも打球が臀部(でんぶ)に直撃し、内野安打となって同点に追いつかれた
藤原にも勝ち越しの左前2点適時打を浴びて降板
「(七回を)投げきりたかったです
何とか粘りたかったなという感じです、最後は」
責務を果たせず、両膝に手をついて悔しがった
右手への打球直撃後の続投について、藤川監督は「まあ、問題がなかったので
本人が『行く』というところですから」と才木の“おとこ気”を買っての決断に
「次の交流戦明け、頑張ってくれれば
今日はいけるところまでいったんじゃないかな」と変わらぬ信頼をにじませた
甲子園でも流れは変わらず泥沼の7連敗
才木の無失点記録が止まっても、チームの連敗は止まらなかった
それでも次回登板へ、「(右手は)全然問題ないと思います
全く
別に折れているとかではないので
大丈夫です」と闘志は消さなかった
猛虎もファイティングポーズを崩さずに、必ず苦境を打破する
阪神タイガースの才木投手が先発試合で負傷しながらも続投する姿勢は、彼の勇気とチームへの忠誠を強く印象付けます。チームが直面している厳しい状況の中で、選手一人一人が持つ意志の強さが、今後の戦績に影響を与えるかもしれません。負の連鎖から脱出するためには、個々の選手のプレイ以外にも、チーム全体の戦術を見つめ直す必要があります。
キーワード解説
- 交流戦とは? 一部のプロ野球チームが特定のシーズン中に行う特別な試合形式で、セ・リーグとパ・リーグのチームが対戦します。
- 無失点とは? 投手が試合中に相手チームに得点を許さなかったことを指し、特にピッチャーにおける重要な指標の一つです。
- 打球直撃とは? 野球において、ピッチャーや野手が打者の打ったボールが体の一部に直に当たってしまったことを意味します。

